英国短篇小説の愉しみ 2
英国短篇小説の愉しみ 2 / 感想・レビュー
かりさ
現実世界から知らずどこか異世界へ迷い込む非日常のお話たち。竜や王女、精霊に皇子、神々や悪魔の存在、聖者や魔王の世界…ファンタジーはいつでも現実からの旅の切符を握らせてくれます。英国の不思議で奇妙で綺想な物語13篇がその道案内。感性満たす短篇集。なんと言ってもお気に入りは表題作F・アンスティー「小さな吹雪の国の冒険」。おもちゃ屋にいたはずの私が迷い込ん世界とは。他H・E・ベイツ「決して」、R・ガーネット「悪魔法王」、エリザベス・グージ「羊飼いとその恋人」、ヴァーノン・リー「聖エウダエモンとオレンジの樹」。
2020/01/13
kurumi
ファンタジーと現実が合わさったカフェラテを飲んだ気分で読み終えた。だが決して軽い話なのではなく、ある視点になった際に、初めてその恐怖が分かるような話が多く、構成が面白いと感じた。聖なるパンが急に男に話しかけ、最終的に野鼠に食べられてしまうのは、人が“神”だと思っているものでも、他の者(この場合は野鼠)にとってはなんでもないものとして捉えられる、皮肉めいた話で面白かった。
2021/01/16
ueda_azana
愉快な雰囲気の表題作だけが浮いている。宗教的な話は苦手で『悪魔法王』はさっぱり理解できなかった。面白いと思ったのは『怒りの歩道――悪夢』『ピム氏と聖なるパン』『決して』あたり。『決して』はある種のダメ人間を克明に描写しておきながら美しい空気は損なわれていない。
2011/10/13
ローマの平日
ヴァーノン・りーさんのを読んだ。うちにオレンジがいっぱい送られてきて、あー、オレンジの樹だと感動する。とても読み心地がよく、さらりと読めた。サー・オルフェオや、プシケーとキューピッドと感じが似ていると思った。静かできれいで良かった。
2015/04/09
timeturner
エリザベス・グージとキャサリン・マンスフィールド。
2012/04/12
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