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異界からのサイン

異界からのサイン

異界からのサイン

作家
松谷みよ子
出版社
筑摩書房
発売日
2004-09-10
ISBN
9784480857774
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異界からのサイン / 感想・レビュー

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たいぱぱ

タイトルは胡散臭い感じですが、民話や昔話っぽい不思議な話や怖い話で、そこそこ楽しませてもらいました。松谷さんが聞いて集めた不思議話集は、寝れないくらい怖いってことは全くなく、絶妙なぞわぞわ感です。読んでて「えっー!」と食いついてしまったのは『三重のキジムナー』。津市一身田にキジムナーがいたという昔話。「木蝉」とも呼ばれていた津市のキジムナーは、高田本山・専修寺の唐門にもキジムナーらしきものが彫られてるって言うんですよ。こりゃもう確かめに行くしかない!!

2019/07/24

ネムコ

ホントにあった怖い話、というよりは民俗学的聞き取り話集でした。虫の知らせ・死者からの別れの挨拶・人魂やキジムナー…。こういう話は残していかなければいけないと思いました。この世界は生きている人間だけのものではない。それを忘れた時、人の心は痩せ、ますます傲慢になってゆくのではないでしょうか。ただ、誰の・いつの話なのかよくわからないことがあったのが残念。臨場感を出したかったのでしょうが、訛りのまま表記してあるものは意味がよくわからなかったです。

2014/03/26

1039kuri

日本各地から不思議/怖い話を集めた本。「祖父母から聞いた」というむかし話から、比較的最近のお話まで。亡くなった奥さんが蝶になって…という話にはいくつかの類話があってとても興味深かった。また、各地の不思議な守り神?のお話が怖かった。キジムナーは聞いたことがあったけれど、ケンムンというのは初めて聞いた。寂しい山道を歩いて学校まで行く子どもが沢山いた時代には、彼らも沢山いたのだろうか。ふらりと猫が姿を消したと思ったら、怪我が治って帰って来て、そればかりか、温泉から請求書が送られてきたという、猫の湯治が楽しい。

2014/08/09

あかつき号

子どもの頃は、海外の物語ばかり読んでいたので、私にとって松谷みよ子といえば『あの世からのことづて』であった。 私にとっての追悼読書である。 21世紀を目前にして語られる民話は、力をもって私に問いかける。 死はどこにいても平等に訪れるものと言われるが、兵士の話は辛かった。嘘のようなことが本当て、語られていることを私は忘れない。

2015/03/28

mizuha

「いないいないばあ」の松谷みよ子さんが集めた、不思議な話しをまとめた一冊。松谷さんは、こういうお仕事もしてたのか…。民間伝承も混じるが、大部分は体験談として語られる怪異譚。気のせいとか思い違いとかで済まされがちな出来事も、「サイン」として受け取れる人が居るのだろう。美女になって湯治に行く猫、黙って支払いをする飼い主。今の日本では、こういう話しはもう聞けないかもしれない。それは、妖怪や怪異が消えていく事に他ならないと思うと、とても淋しい気がする。

2014/07/21

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