ないもの、あります
ないもの、あります / 感想・レビュー
ヴェネツィア
読書メーターでも人気のクラフト・エヴィング商會を初めて読んだ。本書は、人間観察コラムといった趣き。随所にエスプリがきいていて、ニンマリするといった楽しみ方の本。「口車」の姉妹品「口封じ」、「捕らぬ狸の革ジャンパー」、「一筋縄」あたりが嚆矢か。また、造本のセンスも素晴らしく、殊にカヴァーがしゃれている上に面白い仕掛けも。この本の作者たちは装幀デザイナーでもあるので、この本はいわばこれ自体が彼らの工房の装幀デザイン見本にもなっているという心憎いばかりの商魂。しかも、さりげなく、さわやかでシャレた方法だ。
2014/05/17
文庫フリーク@灯れ松明の火
以前より読み友さんレビューで気になっていた、私の初クラフト・エヴィング商會。さっそく手にいれたのは『ないもの、あります』の真骨頂《捕らぬ狸の皮ジャンパー》これは誠に見事な逸品(笑)ニヤリ、とすること請け合いの商品番号第12番。常々、一流作家さんは必ず持っているはず、と感じる商品番号第23番《大風呂敷》粹なたたみ方・魔法のような驚天動地のたたみ方、読書の醍醐味は《大風呂敷》の《たたみ方》に有り。今ではできない?《とりあえずビール》白黒はっきりしない縞馬印の商標と、優柔不断麦酒株式会社のロゴのビールビンが→
2014/06/18
ハイランド
現実世界にないものを商うクラフト・エヴィング商會の、これは商品カタログなのだろうか。堪忍袋の緒や地獄耳、助け船、一本槍等々。でもどうも実生活では、あってもあまり役に立たなそうなものばかり。全編言葉遊びでできている、良くも悪くもセンスが命の軽~い一冊。別役実氏の「ものづくし」シリーズを思い出してしまいました。吉田篤弘氏の独特の詩的小説世界とは全く別のテイスト、楽しませていただきました。ところで「とりあえずビール」って、今の人はあんまり言わないそうな。あれも昭和の遺物なんですかね。
2014/10/01
紫 綺
舌鼓、相槌、地獄耳、思う壺、目から落ちたうろこ、等々、普通には存在しないものを紹介するカタログ。さりげないユーモアのセンスが光る一冊。イラストやレイアウトのセンスもいい感じ。「左うちわ」欲しい〜っ!!と一瞬思ったけど、「左前」になりたくないのでやっぱ、要らない。
2011/08/26
エンブレムT
あ♪ここだよ、このお店!前から探してたんだ~!!うわ、ホントにいろんな物を売ってるんだね。へ~、私初めて見たよ『鬼に金棒』と『助け舟』。欲しいな~!でも、我が家には置いておく場所がないなぁ・・・。おっ、これは私も持ってるぞ『自分を上げる棚』。そうか、市販品って結構手狭なんだね。私のって大型だったんだ(笑)・・・あー!あった、あった!店員さ~ん、この壺くださ~い!このお店を探し回ることになったのは、読友さんが持ってたコレにウッカリ嵌ってしまったからなんだよ。そうか、『思う壺』だったのか~(笑)
2012/08/10
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