高校生のための文章読本
高校生のための文章読本 / 感想・レビュー
デビっちん
良い文書とは、[1]自分にしか書けないことを[2]だれが読んでもわかるように書く そのための考え方とプロセスが記載されていました。良い文章として収録されていた70の文章は、どれも味があって美しいと感じました。人にわかるように書くことが、自分自身との対話を深く奥深いものにするのですね。
2018/04/07
ちくわん
1986年3月の本。「自分の心を自分の言葉で語る」、自分の表現力を養う手がかり、という本。巻末の付録1で作文の手順を、付録2でさまざまな技法を解説。実は取り上げられた作品1~70は、すべて例文。取り上げた作品も難解なものも少なくない。私の大学受験の頃は医学部では小論文が必須になっていた。まぁ、それと本書の因果関係はないが。「文書を書く」、永遠のテーマであるが本書は動機付けが上手い。
2021/07/31
とろこ
これはすごい。言葉は悪いですが、もうごちゃごちゃ言わずにこれを読め、という感じ。古今東西の知識人たち70人の文章から抄出。見開き2~3ページなので、著者紹介や注釈と合わせて読んでも10分もあれば1作読み切れるボリュームもすてき。各作品の最後には「問」もついていて(これがまた良問)、読み終わったら本をいったん置いてその問いに想像を巡らせるのもよし。 短編ではないのに、その抄出部分だけで完結性があるのがすばらしい。 これで1000円はこちらが申し訳ない。 ダイナマイト of 知識欲に火が付きます。
2013/02/26
ともふく
すごい良い本でした。文章を深く味わうということは、こういうことか!40半ばにして初めて教えられました。70例ある文章を比較検討していくと、文章の構成、文体の違いで受ける印象が全然違うということが改めてわかります。また、たった一語の単語選択、文末のちょっとした違いが文章全体に大きな影響を与えるのだということが分かりました。今後の本の読み方が変わる一冊だと思いました!
2018/05/13
ねこ
よかった。さまざまな作家のエッセンスが収められているが、とくに女性作家の文章がよかった。石垣りんさんの「花嫁」、志村ふくみさんの「色と糸と織りと」。一度読んだら、もう忘れられない、忘れたくない文章です。宇野千代さんが失恋した女性へ放ったことばに、ぶらぼ~。「一番良い着物を着て、美容院へ行きなさい」。大いに賛同いたします。
2019/04/24
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