イタリアの引き出し (FIGARO BOOKS)
イタリアの引き出し (FIGARO BOOKS) / 感想・レビュー
ミカママ
日常の小さな出来事を心に留め、引き出しにしまってあったものを、季節・ジャンルごとに紹介してくれている小エッセイ集。『ジーノ』や『ミラノの太陽』がフィクションだとすれば、これは正真正銘のエッセイだろう。同じ海外に住む者同士、身につまされることもあり、羨ましくもあり。各添付の写真、もっと大きく紹介してくれればさらにうれしかったのだけれど。
2019/08/14
ヴェネツィア
「フィガロ・ジャポン」連載のショート・エッセイをまとめたもの。内容的には季節の移ろいの中にその時々のささやかなトピックスを集めたミラノ通信といった趣き。比較的最近のものだが、残念ながらエッセイでありながら良質な短篇小説のような味わいのものというわけではない。雑誌の文字数の制約のせいか、もっと軽く(あるいはよく言えば軽やかで)いわば一陣のそよ風のような風情をたたえている。小さな写真が添えられており、装丁、造本ともになかなかに洒落た作りになっている。このあたりもフィガロ・ジャポンを意識してのことか。
2017/03/04
tulip
イタリア在住の著者の日常を綴ったエッセイ。さらりとした文章の中に日々の暮らしのあたたかさを感じる。女子高生ともお友達になってしまうお人柄が魅力的。前書きにある「ふつうこそ、特別なこと」、それが詰まった引き出しのような一冊。
2023/03/07
翔(かける)
内田さんのエッセイを読むと、これまでは「ああ、イタリアってとっても魅力的だなぁ」と遠い異国への漠然とした憧れを抱く読了感でした。でも、今回は感じ方が違いました。私が内田さんのエッセイに魅力を感じるのは、イタリアのことを紹介しているだけじゃなく、短いエッセイの中に「人との触れ合い」がつまっているからだと。内田さんはイタリアのいろんな場所に友達がいる。きっと、彼女は根本的に人を愛している。助け合いの精神を、ずっと大切にしてきたんだと思う。だから、「こんな生活いいな」と憧れるんだなぁと感じる読書でした。
2017/08/22
これでいいのだ@ヘタレ女王
ミラノ在住の著者の短文エッセイ集。まるでアルバムを繰る 日記を繰るようにミラノの四季や 暮らす人々との交流を楽しめると思う。肩の凝らない息抜きに良いかも見てよし 読んでよし の 一冊。
2015/10/25
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