越境者たち: 人が動く、世界が動く
越境者たち: 人が動く、世界が動く / 感想・レビュー
Maumim
池澤夏樹の紀行文が読みたかったのだ。「その頃のぼくにとってギリシアは本当に幸福な土地だった。」「だから帰国してから一二年、ぼくは一度もギリシアを訪れなかった。」「しかし、幸福感の記憶だけに頼っていては、ぼくの中のギリシアは抽象化していよいよ希薄になる。」ギリシアをケニアあるいはザンジバルに置き換えて読んでしまう。あの幸福感は、取り戻せないからこそ、甘くて切ない。
2011/10/25
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