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反欲望の時代へ: 大震災の惨禍を越えて

反欲望の時代へ: 大震災の惨禍を越えて

反欲望の時代へ: 大震災の惨禍を越えて

作家
山折哲雄
赤坂憲雄
出版社
東海教育研究所
発売日
2011-09-01
ISBN
9784486037200
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反欲望の時代へ: 大震災の惨禍を越えて / 感想・レビュー

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さとむ

第一部の山折・赤坂対談にはがっかり。欲望についての議論が浅すぎる。「あとがき」にある「いたずらに抑圧するのではない」、「欲望の贈与」や「欲望の譲渡」についてもっと語ればよかったのに。一方で、第二部の寺田寅彦『津浪と人間』には驚くばかり。東北における大地震と津波は過去何遍も発生し、さまざまな警告が残されているにもかかわらず、あっさり無視されたり、忘れさられてきたことが書いてある。80年前に書かれた人間の本質。震災後、さかんに引用されたのはこれだったのか…。あと、岡本太郎の『ちゅらかさの伝統』も秀逸だった。

2013/12/09

Riopapa

震災,原発事故の中で,文系の人間に何ができるのかということを考えていたが,その方向性を示してくれる本だと思う。科学技術の問題だけでなく,人間の欲望という観点を入れることで,何か新しい視点が見えてくるのかも知れない。

2012/09/15

かのくつ

中々面白い内容。前半は対談、後半は対談に出た様々な文章が掲載されている。岡本太郎や宮沢賢治、寺田寅彦など、そこだけでも読む価値がある。しかしこれほど考えられているとしても、それが現在において論者たちが述べたような未来に向かっているかは、何とも言い難いのが寂しいものでもある。聖書の一節まで掲載されてる辺りが変わり種。寺田寅彦の文章は今、ついこの間書かれたかのように新しいし、宮沢賢治の文章は何度でも再発見がある。他の掲載文書も同様に、興味深いものだった。方丈記をきちんと読んだのは初めてだったよ。

2012/06/18

林克也

山折さん、赤坂さん二人の言うことはよくわかるし、賛同します。しかし、結局2人のマスターベーションではないのか。本でいくら書いても、なにも変わらない、原発も止められない、政権というか国の指導者の思考、そして暴走もとめれれない。どうするんだ。これだけの知識人、ある一部の人たちにとってのカリスマ的な2人が、いくら発言しても何も変えられないというこの国は、滅亡に向かって突き進んでいる。決してこの2人に責任があるわけではないが、この国の国民に対する絶望感。

2012/04/12

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