恋貧乏
恋貧乏 / 感想・レビュー
青豆
都会に生きる男女のささやかな出会いと別れを描いた短編集。常盤新平さんらしい洒落た恋愛小説である。常盤新平さんの作品の登場人物は物事をきちんと考えているのが好ましい。最近の恋愛小説は相手をどれだけ好きかという思いの深さだけを強調して、非常識な言動や行動が多いと感じる。人は理屈で恋はしない。けれど理性を持ち得ないのなら、それは恋でなく欲望だと思う。
2014/10/16
武智伸介
ほんとにいろいろ教えてもらいました。常盤新平さん、安らかにお眠りくださいね。「きみとはじめて寝た時、きみになんどもキスした。キスするたびに、きみの唇がやわらかくなっていった。僕は思ったよ、こんなことってあるのかなって。そんなことが三十歳を二つも三つもすぎるまでわからなかったなんて、いままで何をしていたんだろうと思った。(「春宵、星条旗新聞通り」より)」
2013/01/26
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