風雲ジャズ帖の逆襲
風雲ジャズ帖の逆襲 / 感想・レビュー
袖崎いたる
ベートーヴェンといい、中上健次といい、武満徹といい、筒井康隆といい、あるいはRevo辺りでもそうかもしれないが、音楽的(創作と享楽)な素養を持っている人の文章は、やはり音楽的とでもいうべき品格がある。この本の著者である山下洋輔も一種のドタバタ調の筆致は無類。前半は日記帳でつらつらと和田アキ子からのブチュだったり、後半だとベートーヴェンやらモーツァルト辺りとの対談をでっち上げたりする。ベートーヴェンには文学コンプレックスが!と罵ったり、モーツァルトには「うんこ!、うんこ!」と連呼させたりするのだもの。
2016/10/07
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