団地の見究
団地の見究 / 感想・レビュー
なる
子供の頃に団地に住んでいたというのもあって団地にはそれなりの思い入れがある。本作では団地研究家の著者が団地の魅力をひたすら語る。対象となる団地は大多数が公団・公社・公営と限られているため、同じ団地の建物が採用されているなどバラエティ感はあまり期待できないが、デザイン性よりも機能性を重視した無骨な建物が多い中でかなりマニアックなアピールポイントを見つけ出しており愛が感じられる。その中で興味深いのは、直線上の形が多い団地の特徴を無視したアール状の南砂6丁目第2アパート。湾曲する廊下を走ってみたい。
2022/02/04
えも
団地の正面からの写真がひたすら並び、そのフォルムやカラー、テクスチャーを解説。正に団地を愛でている。「主に70年代までに旧公団や公社などによって建てられた団地、つまり集合住宅がインフラであって商品ではなかった時代のものです」「この本を見終わった翌日、見慣れたはずの車窓からの風景のなかに今まで気がつかなかった団地の姿を発見してしまったら、ぼくらの勝ちです」▼いやいやまさに、あなたの勝ちです。
2017/02/02
わんつーろっく
土木・建築写真家の大山顕さんによるカタログのようでカタログだけに収まらない、団地愛に溢れた見究。団地にノスタルジーを感じるか否か、思い出がある人だけのふふふが詰まっている。注目すべきはフォルムかテクスチャかカラーか。表面はボーダーかのっぺりフラットかワッフル(確かにあの凹凸はワッフルにみえてくる)か強面か、とかなんとか。律儀な長方形の1か所にしかない出っ張りをおできと称し、梁の並びやタンクなどの細部にも個性を見出す。私も見慣れた団地の見方が変わりそう。
2022/03/02
ふろんた2.0
部屋ごとの差がでないような均一化された造形がシンプルで機能的。著者作成のチャートのうち、自分なりのダンディ度、コーヒー度を想像しながら読みました。
2014/03/22
ひろ☆
小さい時に、団地が近くにあったとか、団地に親しんでいる人にはお勧め。あ、ここ行ったことある、懐かしいと思って、見てた。そこで生活している人たちが思い浮かぶ。
2014/10/27
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