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孤独の力

孤独の力

孤独の力

作家
五木寛之
出版社
東京書籍
発売日
2014-08-30
ISBN
9784487809042
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孤独の力 / 感想・レビュー

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5 よういち

一般に孤独のイメージは良くない。しかし、孤独の持つ力、孤独に生きることの大切さがある◆所詮、人間は一人で生まれ、一人で死んでいく。◆私らが一般的にいう孤独と、著者がいうところの孤独というものはレベルが違いすぎる。人間が本質的に孤独とは切ってもきれないものであることは百も承知だ。しかし、やっぱり人間なのである。イエス・キリストや親鸞が説く途方もない孤独にはなれないものだと思う。ただ、決して孤独を否定するつもりはない。人と触れ合う日々の生活の中で、一人になる時間はとても大切だし、それを経てまた人が恋しくなる。

2019/02/28

それいゆ

孤独を恐れ、不安を覚え、絆とか連帯感を求めるのが現代社会の風潮なのでしょうか?悪く言えば「群れる」ということです。メールもLINEも返事が来ないと気がすまない。スルーされると腹が立ち、相手を気にして携帯に操られている人たちの多いこと。そんなことを考えながら読んでしまいました。ブッダが言った「天上天下唯我独尊」、他人からの承認・評価を気にすることなく、自分は自分として大事なのだという境地に私も到達したいものです。私は、「群れる」よりも「孤独」の方が好きだし、自分に合っているのかなといつも思っています。

2014/09/18

あすなろ

大衆は分けたがる。孤独が良い、悪いの二分でなく真理というものは不透明で、一種動揺しているものである。現代は孤独に耐える力、孤独の持ってる大事なこと等が希薄となり、人々が孤独に弱くなり、孤独は悪となり、人間としての寂しい道であるという風潮ばかり強くなっている。しかし孤独というものをちゃんと見つめる気持ちを持つべき。人間は独りで生まれ独りで死んでいくことに変わりはないのだから、という。なかなか法然・親鸞・蓮如・ブッダの辺りの論は難しかったが渾身の五木氏の筆であった。確かに、孤独はそれ程悪なのかは一考に資する。

2019/07/14

Tsuyoshi

親鸞・キリスト・ブッダの生き方を例示に孤独のもつネガティブイメージへの疑念と新たな価値観の提示がなられている。・人それぞれが「悪」を持つゆえに人間同士が接触すると悪い部分が出てくる・人間が元々「動民」であって国家により植え付けられた定住民への価値観への疑問と放浪への羨望・老人の徘徊は「聖なる行進」孤独を感じながら人々に笑顔で接する事が今に求められる生き方。等々。

2018/04/02

ともとも

孤独であること、確かに惨めに思っていた時期がありましたが、 それは孤独と、孤立を勘違いしてしまっていた部分があるのかもしれないと感じつつ、人間が世の中で生きていくこととは結局、孤独なのかもしれない。 そんな孤独だからこそ、見えるもの、感じるもの、考えることがあって、 大勢でいることよりか多くの事に気がつかせてくれる。 そして自分を律し、人を思いやり、大切にしていくのかもしれない。 だからこそ、孤独って人が生きていくうえで悪いものではなく、大切な ものかもしれないとしみじみ思わされてしまいました。

2015/12/31

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