鬼と人と―信長と光秀 (堺屋太一著作集 第5巻)
鬼と人と―信長と光秀 (堺屋太一著作集 第5巻) / 感想・レビュー
うらなり
団塊の世代、地価革命 という言葉と言質を生み出した作者の信長光秀論。同一事象を信長と光秀に独り言を語らせる形で、武田勝頼の首改めから、本能寺で亡骸を光秀に発見させずにプレッシャーをかけるまでの時代を、言葉の少ない信長光秀の心模様を創造して文章にした、戦国時代私小説のような気がする。信長は言われたことしかできないそこそこ有能なサラリーマンを抱えた、世界を目指すベンチャー企業のCEOだったその苦悩がよく表現されている。
2020/05/16
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