読鉄全書
読鉄全書 / 感想・レビュー
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鉄道が主役だったりわき役だったりする話が42編。出版時の2017年の書下ろしだったり、大正・昭和の戦前戦後期の、名のある文筆家の随筆だったり、様々な話が登場するが、どれも味わい深くて、年末年始に具合が悪くて床に臥せって読んでいても面白く、しばし痛さを忘れることができた。特に第三章「鉄道でみつけたもの」はいずれも旅情を誘い、また当時を懐かしく思い出させくれる優れた文章だった。90歳になる父に貸したら、こいつは面白いな、昔はそうだったんだと、かなり琴線に触れたようだった。おススメします。
2021/01/11
ドナルド@灯れ松明の火
分厚いだけでなく、厳選された小編が多く読みでがあった。 読み鉄という切り取り方は斬新で、小編たちのカテゴライズも上手で編集者の力量がうかがわれる。鉄ちゃんにはお薦め
2018/10/27
RYOyan
色んな時代の鉄道の世界を垣間見れて面白かった。なんとなくその時代の雰囲気に触れながらタイムトリップした感じ。個人的には「深夜特急」を読みたくなったけど、ほとんどの行程がバスらしい。いずれにしても僕は旅がテーマなら乗り物は問わないという嗜好性があることがわかりました。
2019/02/14
サラダボウル
途中までしか読めなかったのですが。時々借りて、ゆっくり読みたい、珠玉の一冊。
2022/12/09
imagine
質、量ともに充実の読後感。作品の取捨選択はもちろん、その構成および配列が非常に優れているアンソロジー。谷川俊太郎の詩で幕を開け、内田百間、宮脇俊三ら大御所の乗車振りを満喫。今尾恵介や実相寺昭雄などマニアックな人選が意外な2章は、鉄道の仕事の中でもワゴン販売や車輌デザインにまで目を向ける。3章では伊丹十三や向田邦子の極私的な体験談が飛び出し、決め球に沢木耕太郎『深夜特急』が登場。人生の深みを感じる最終章まで飽きさせない。的確なプロフィール欄にも好感。膨大な作品群をもって企画した東京書籍編集者、かなりの強者。
2019/11/27
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