幸・不幸の分かれ道
幸・不幸の分かれ道 / 感想・レビュー
踊る猫
そうか、ツチヤ先生はイギリスでユーモアを学んだ人なのだな、と思った。権力者を茶化す他罰的なジョークというより、自分が権力者である(かもしれない)ことを茶化す自虐的なユーモアが真骨頂なのだな、と。哲学的な「疑う」姿勢とそういうイギリス的なユーモアが結びつくと、言葉を言葉足らしめているシステムをも自己破壊的に抉る筆致として結実するのだろう。ぼくはツチヤ先生のユーモアは「すべっている」印象があって(いや、その「すべっている」が面白いのだけど)苦手なのだが、読んでいるとデーモン・アルバーンと対談させたくなってきた
2020/07/02
amanon
他のエッセイに比べるとふざけた要素はかなり控えめ。それでも所々に軽く笑いの要素を散りばめているのは、著者ならでは。軽めの文体ではあるが、書かれている内容はかなり深い。他の哲学書や啓蒙書でも触れてきた内容ではあるけれど、改めてわかりやすい言葉で書かれてみると、「ああ、そうだよな…」と目から鱗が落ちる思いがすることしきり。一つの思いに囚われることからいかに脱却するか?非常に難しいけれど、生きていく上で重要な知恵。その知恵を習得する上でユーモアの効用を説くのは、まさに著者の面目躍如。思わず溜飲が下がった次第。
2021/03/26
やす
一時期はまって読んでいた土屋さん。その通りだな、とうなずける部分もあれば、そうじゃないところもあり。ただ本人が全てを疑うところから哲学が始まると言っているので、それはそれで良し。いろんな価値観の中で悩んだり対立したり、果ては戦争が起きたりするけど、相手の考え(そして自分の考え)や価値観を認めたり疑ったり、そこに哲学の考え方は役に立つかもしれない。
2022/04/14
ゆきち
最近流行った本で、Factfulnessというものがあり、あちらは人間が世界を見るときに間違いやすいポイントを指摘した本で、一方こちらは人間が人生を見るときに間違えやすいポイントを指摘した本です。いうなれば人生版Facfulnessです。笑いとユーモアが大事、ということを変な哲学者が教えてくれます。
麦焼酎
精神的に疲れていて笑いたくて読んだのに・・・お笑いエッセイじゃなかった。選択ミスした。他のツチヤ本にしとけばよかった。
2020/08/16
感想・レビューをもっと見る