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愛の裏側は闇(2)

愛の裏側は闇(2)

愛の裏側は闇(2)

作家
ラフィク・シャミ
酒寄進一
出版社
東京創元社
発売日
2014-09-20
ISBN
9784488010331
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愛の裏側は闇(2) / 感想・レビュー

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伊之助

数々のエピソードが短い章で点描のように描かれる。次第に浮き上がる絵は、ダマスカスに生活する狡猾とも逞しくとも言える人々の生々しい生き様。印象的なのは、宗教の違いなどではなくアラブの世界に確かに残る陰の慣習のこと。家族を大事に思うことは世界共通だとしても、その家族、一族の名誉を汚すものには暴力をもって罰していいとする意識もその一つ。(古くは日本にもあった)そういう陰の慣習に根差したエピソードがそこここにある。そして傷を負うのは、多くは女性や子供であり、愛し合う男と女。局部的な印象だがやはり生々しい。

2015/04/28

かもめ通信

シリア版ロミオとジュリエット、シリアの100年を語り尽くす大河小説という宣伝文句に偽りはない。そしてまたこの物語、現代版の「千夜一夜物語」でもあるようだ。この巻は、若き日の著者を思わせるファリードと彼の仲間たちの幼年期から青年期にいたるまで様々な物語で埋め尽くされているのだが、短いエピソードの積み重ねによって登場人物達がより身近に感じられるよう。最終巻が楽しみ!

2014/10/18

Reiko

シリアという国については、独裁国家、イスラム過激派、内戦というキーワードでしか知らず、それ以外のことはほとんど知らない。当たり前だが政情が不安定でも人々は恋愛をし、噂話をし、美味しいお菓子を食べ、という私たちと同じようなことをして生活をしていたわけで…それなのになぜ今のように内戦という悲劇的な状況になってしまったのか、と思わずにはいられない。文化や宗教的な背景から理解できない考え方も出てくるが、若い二人の主人公の今後を案じながら、また1巻の冒頭で出てきた殺人事件はどう繋がるのか、3巻も興味深く読みたい。

2014/10/29

星落秋風五丈原

2巻から読み始める。ファリードと敵対する一家のラナーのラブストーリーはロミオ&ジュリエットか、はたまた小さな恋のメロディか?それにしてもこちらは早熟だな。一章が短くサクサク読める。

2014/12/27

おふろ

シリアでの青春。どこの国にもどのような社会にも、様々な悩みや問題がある。中東の社会にはまだまだわからないことばかり、でも泣いたり、笑ったり怒ったりそれは一緒。シリアが平和な国になりますように。そしていつかは自由に旅行に行きたい。3巻に続く。

2015/02/23

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