女王国の城 (創元クライム・クラブ)
女王国の城 (創元クライム・クラブ) / 感想・レビュー
Aya Murakami
図書館本。猫が見ていたに参加していた作家さんの本ということで手に取りました。 時代背景はバブル期のころみたいです。世の中が浮かれているときに暗躍(?)した架空の新興宗教のアジト(作中では城と表現)を探るミステリーでした。表向きはライトな宗教団体ながらも内部で派閥争いしていたり国家転覆の噂ありでまんまオ〇ムを連想しました。そういえばオ〇ムもバブル期に誕生したとかしてないとか。 オカルト風味たっぷりの胡散臭い舞台背景でしたが犯人の動機は意外にも普通の人間のそれという感じでした。
2019/01/23
れみ
姿の見えなくなった先輩・江神を追って御嶽山の近くの集落に向かった推理小説研究会のメンバーは、急成長中の宗教団体・人類協会の総本部〈城〉で殺人事件に遭遇する…というお話。〈城〉はもちろん、その集落全てが外部から遮断され誰も信じられないような閉塞感が気持ち悪く堪らなかったけど、そのなかでも自由や真実を求めて行動するアリスやマリア、そして江神・望月・織田の様子がとても好き。シリーズの4作目とは知らずになんとなく読んでしまったので機会があれば1〜3作目も読んでみよう。
2015/06/14
takaC
『双頭の悪魔』の半年後1990年5月の事件。モチや信長はオレと同年生まれで、『月光ゲーム』の時は同い年だったのに、彼らは未だ大学生のままで今やオレの息子と同い年なんてズルイ…。あ、この女王国の話の感想は、「内容は一段と the logic is mightier than the trick な小説だ」といったところか。
2015/07/18
ダイ@2019.11.2~一時休止
学生アリスその4。前作同様クローズドサークルの内と外での話。本格ミステリ大賞を受賞したのも頷ける面白さ。
2013/10/11
ALATA
宗教団体『人類協会』の聖地に向かった江上部長が消息を絶った。推理研メンバーは再び捜索の旅へ。前半はいろいろなミステリー作品の蘊蓄から、城と呼ばれる総本部、神倉の地の異相な状態を解明しようと迷走した感がある。でも、聖洞で起きる殺人事件から一気に物語は動き出すのですいすい読了。トロイの木馬、二重三重のカモフラージュ、おきまりの「読者への挑戦」ではギブアップでした。★4※終章の「秩序」で明かされる犯行動機は最近会った事件の前触れのようなお話でびっくりした。何事ものめり込むこと、周りが見えなくなることは恐ろしい。
2023/05/13
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