魔法飛行 (黄金の13)
魔法飛行 (黄金の13) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
駒子シリーズ第2弾。手紙という形で唯一の読者・瀬尾に、近況報告をするように綴られた短大生・駒子の物語。物語を読んだ瀬尾の感想(返信)で解明される謎の数々。間に挟まれる正体不明の「誰かから届いた手紙」3通。そして全てが収束して行くエピローグ。日常の謎系でありながら、恋をも紡いだ連作短篇は心に残るフレーズに溢れていました。「人から人へ向かう心というものは、魔法の飛行そのものだと思わないかい?二人の間に横たわる時間や空間、それに考え方や価値観の相違、様々な実際面での問題‐そういった諸々のものを→続く
2012/07/15
美登利
うわ~♪なんてロマンチックな物語なのだろう。当時、同じくらいの女の子の年齢であればさらに共感する部分がたくさんあって、悶絶しそうになると思います。女子大生の駒子がふとしたことで知り合った年上の男性瀬尾さんとの手紙で進む話ですが、読書好きのごく普通の女の子の日常生活と、そこに絡んでくる本の話、不思議な体験、それに対する謎解き。合間に挟まる不可解な手紙の意味が分からずに悩んでいましたが、見事に解決気持ちいい!。駒子の友達もとてもイキイキとしていて、こんな人達とお友達になりたいなぁ。そして続編が楽しみです。
2015/04/15
ミーコ
『ななつのこ』の続編と言う事で早々に図書館に予約。今回は瀬尾さん以外に 差出人不明の手紙が・・・。徐々に不穏さを増して行きます。恐いぞ 恐いぞ❗と思いながら読みました。ズバズバモノを言う女の子と言い苦手やわぁ と思うけど駒子さんは違うんですねぇ 真相に近付いて行くにつれ なるほど・・・となりましたが、前回のはやて君が出て来ないのか少し残念です。シリーズ三段目も早々に予約入れました。楽しみです。
2017/05/17
七色一味
読破。『ななつのこ』の続編。前作では作中作品『ななつのこ』の作者佐伯綾乃への、主人公駒子の手紙文と、それに対する佐伯綾乃の返信という形式で物語は進んだが、今回は(佐伯綾乃から瀬尾さんに手紙の相手は変わるが)それプラス、差出人不明の手紙が間に挟まる。日常のちょっとした謎がメインであるにもかかわらず、編ごとに挟まるその謎の手紙が、読み手側に不安定さと不信感とを与える構成──何かが起こり、何かが終焉する──その、物語の終焉への高まりが不協和音のように広がっていき──、すべてが数珠のように繋がり明かされる終局へ。
2011/10/28
tokkun1002
駒子2作目。前作のデビュー作品「ななつのこ」のスタイルを変化させこの着地。加納さん凄いですね。良かった。テレカ、ワープロの時代、イイじゃない。日常の謎が好きなら必読書です。【このミステリがすごい! 6位】
2013/07/24
感想・レビューをもっと見る