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彼はぼくの恋人だった

彼はぼくの恋人だった

彼はぼくの恋人だった

作家
ダグラス・A. マーティン
Douglas A. Martin
中川五郎
出版社
東京創元社
発売日
2007-08-01
ISBN
9784488013288
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彼はぼくの恋人だった / 感想・レビュー

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セレーナ

私小説。詩のような散文のような、舞台で登場人物が独白してるようなリズムのある文体。ゲイだから世間体で堂々とだして貰える恋人じゃないから苦しいとこもあるけど、そもそも愛を信じ切れてないから苦しいんじゃないかと思った。苦しいながらも息子に仕送りする母…そこに愛は感じつつも信じ切れない…そんな感じがした。

2023/10/28

tellme0112

詩のような、ブログのような、映画のような…。映像でみたくなった。生きづらさと疎外感、孤独がたまらない。恋人と一緒にいるときでさえそこに安寧はない。子ども時代の回想で、妹は欲しいものを欲しいと表現でき、実際に手に入れても誰からも文句は言われないない、だから妹は不安に脅えることはない、…とあったのが痛々しかった。今も、そして自分の近くで、同じ苦しい思いをしている子どもがいるかも、と思った。

2012/10/10

彩也

平凡な大学生(作者)と有名なロックスターとの恋を描いた私小説。洋楽に疎い私は、恋人の「彼」が誰かはわからなかったが、それでも十分に楽しめた。そもそも、スキャンダルを楽しむ小説ではない。記憶の断片を連ねるという手法で綴られる物語は、静謐で美しい。セレブリティとの恋、からイメージする華やかさはなく、苦しみや切なさばかり。BL的視点から見ても、あまり楽しめないと思う。幸福はあまりにもほのかにしかないし。でも、美しい作品。強いて言えば、島本理生系、かな。

2010/08/11

chinami

恋人が有名人なわけでもないけど、ところどころ分かるなぁと思ってしまった。故郷に唯一尊敬するに値した女の子がいることも。終わりを知っている、身分違いの恋をしていることも。それが、同性だからという理由よりも、同性だからよけいに彼女との違いを意識してしまって、自分が劣っている方で、幼い方で、未熟な方で、だから対等になりたくて怖くてダメにしてしまいそうなのだ。私たちは大学を出ても、別れを告げても、友達でいられるだろうか。私にとって彼女は大切な人に変わりはないのだけれども。

2012/08/01

fuchsia

世界的なロックスターとの禁断の愛の物語(男同士だから)だそうです。しかしながら内容は徹頭徹尾語り手の独白でしかも時間軸やら代名詞が迷走しているので所謂小説とか自伝の文体と思って読むと意味不明。なんというか「久しぶりにあった友達の語りにとことん付き合う」みたいな気分で読んだら、意外と読めました。

2007/12/01

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