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罪悪

罪悪

罪悪

作家
フェルディナント・フォン・シーラッハ
酒寄進一
出版社
東京創元社
発売日
2012-02-18
ISBN
9784488013448
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罪悪 / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

『犯罪』以来、3年ぶりとなるシーラッハ作品ですが、前作同様、ガツンとくるモノもあれば、ジワジワとメンタルに忍び寄ってくるモノもあり、とても200ページレベルのボリュームとは思えない濃厚な読書時間を与えてくれます。海外モノが苦手な方も本作は訳者さんが見事な働きをしてくれているのか、とても海外作品を読んでいるとは思えないくらい違和感なく読みこんでいけます。相変わらず緩急おりまぜ多彩な作品群で、下手なホラーやミステリはぶっ飛んでしまうくらいのインパクトです。マンネリ気味の読書ライフには十分なスパイスとなります。

2016/02/12

優希

様々な罪の形が静謐に語られているのに鳥肌が立ちました。実録風で淡白だからこそ凶悪に響くものがあります。一見薄めだけれど、どの話も長編になりそうな濃さを感じました。ぼやけていて後味が悪いのに、読まずにいられない中毒性がこの本の1番の怖さかもしれません。

2015/12/16

財布にジャック

前作の「犯罪」に比べると、なんとなく薄味な気もしますが、他のミステリーにはない、独特な雰囲気が相変わらず魅力的です。あまり脚色をせずに淡々と語っていく文章に好感が持てるのかもしれません。罪悪という題名どおり、どれを読んでも罪悪感がポイントにはなっていました。それにしても、最後の一話にはやられました。これって本当にノンフィクション?

2012/04/05

さと

淡々とした語りは「犯罪」と同じ。私が見ている(認識している)現実は一つの方向から見ているだけで、立ち位置を変えると全く違った世界・・・罪や悪 憎しみや苦しみ悲しみが存在しているのかもしれない。私が見ている現実はどうなのだろうか そんな思いを抱かせてくれる。「清算」と「秘密」がドキリ。凪いでいた水面が一瞬並みだった感じ。

2015/01/12

けい

「コリーニ事件」を読後こちらへ。15編からなる人の罪悪に関する短編集。短い文章である事から、余計に物語の切れ味を増してきます。途中からは来る来るぞと身構える様な読み方に。でもグッサリ刺さって、次章への読み出しを遅らせてくれます。特に最後の「秘密」は、ラストを二度読みさせられてしまいました。続いて「犯罪」を読みますが、ちょっと深呼吸。

2014/09/13

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