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旋舞の千年都市 下 (創元海外SF叢書)

旋舞の千年都市 下 (創元海外SF叢書)

旋舞の千年都市 下 (創元海外SF叢書)

作家
イアン・マクドナルド
酉島伝法
下楠 昌哉
出版社
東京創元社
発売日
2014-03-27
ISBN
9784488014513
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旋舞の千年都市 下 (創元海外SF叢書) / 感想・レビュー

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面白かったです。読みやすい訳ではないのですが、物語に惹きつけられました。ネジュデットを助けに行くジャンの部分に一番わくわくしました。混沌とした空気は下巻も変わらずで、ジャン以外は正直よくわからなかったのですが、それでもこの世界に触れられて良かったです。蜜人とか結局どうなったのか…。でも嫌いではなくて好きな作品です。

2017/08/12

詩歌

糸で結ばれた登場人物達を指先で辿っていくと、複雑で華麗な飾り文字が見えてくる。それは立体的で見失いやすい。熱気が濃厚な臭いをいや増す。歴史ある都市の伝説と、ナノテクノロジーが融合して幻想的な美しさ。やがてメッキが溶け出し、一部は偽物と知れる。夢は、浪漫は欺かれたのだろうか。謎を追い、解明され、しかし活力は失われず、形を変えて存在し続ける。まったくのSFだけど、魔法に酔わされた。

2014/09/26

すけきよ

【承前】東西の交差点、という認識はもう薄いが、過去と未来、テクノロジーと魔術(伝説)の交差点としての2027年のイスタンブールをマッピングするには、六人の主人公たちに走り回ってもらわなければならない。街歩き小説でもあって、様々な顔のイスタンブールが堪能できる。奇妙なテロの真の目的と方法はユニークだし、それによって大きく変わる六人の運命が徐々に収束していく様子は物語の醍醐味。さらに、収束した主人公たちによって、人類は変容するかもしれない、と超SF的可能性が提示され、ラストはハンナ・バーベラで〆。

2014/04/16

tama

(上巻同様)図書館本 下巻になって会話が増え、物語展開が激しくなったせいか冗舌感が減り、読む速度アップ。なにより出演者の絡まり具合が明確になってきた。あの計画があの会社とこう関わり、探し物依頼された人とこう関わり、アレが見えるようになった原因の連中とあの時点でモロに関わり、そこでは彼と彼と彼と彼が、などなど。面白かったです。上巻で挫折するともったいないよー。しかし、ラスト近くの黒雲の如きスワームボットってどうやって集まったのかがよく判らないし、甘いヤツは結局どうなったのか凄く気になる。 

2014/04/28

あーしぇ

上下巻読了。アジアからヨーロッパへの地理的なグラデーションのなかに、イスラム世界とキリスト教世界がモザイク模様のごとくちりばめられ、オスマン帝国時代の美しい建造物がそこかしこにみられる。ひさしぶりに本を読んでその国に行ってみたいと思った。わずか五日間の物語なのに、ずいぶん長い間、六人の主要登場人物たちと旅をしていたように思う。読み終わってしまった。もっとイスタンブールという迷宮都市に埋もれていたかった。

2014/03/31

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