幻視者のリアル (幻想ミステリの世界観) (キイ・ライブラリー)
幻視者のリアル (幻想ミステリの世界観) (キイ・ライブラリー) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
幻想ミステリの書評を編んだ評論集。ブックガイドとして実用になるだけではなく、『虚無への供物』についての論など、名作とされているのに、私には理解が難しかった作品への絶好の解説として、ありがたい。読んだものの、内容を忘れてしまった作品を、もう一度読んでみたくなった。著者もたくさん読み、内容を忘れると言っているから、ああみんな共通しているなと、ややホッとした。
2017/04/07
しろ
☆7 千街さんの評論集。3部からなっているけど、1部が幻想ミステリに関してのもので特に良い。2部は作家個人に対しての評論で、中井英夫はやっぱり良い。3部は評論というより、文庫の解説や新聞への広告を集めたものなので、さらっと読んだ。読者が感覚としてとらえているものを文字に表す作業。幻想とリアルが溶け合って、お互いを蝕み合っているのをまさに示している。エンタメ小説に対して「リアリズムが~」とか言っちゃう人に読んで欲しい。それにしても専門家の読書量は凄い。読みたい本が増えてしまった。
2012/01/21
かりさ
幻想ミステリの世界観を千街さんの評論、書評で堪能できる集大成的評論集。これまで執筆されてきた評論の中から主に幻想ミステリをテーマにされていて、その選書に興味を持って読みました。読みました、と書くと隅々とガッツり読んだ感じですが、悲しいことに未読の作品に関しては内容に触れていることも危惧して全て堪能とはいかず、未消化な感じになってしまいました。これは出直しですな。ちゃんと作品たちを読んで改めてこの本の入り口に立ちたいと思います。謎と妖艶に満ちた幻想という世界の魅力とは。ますます魅せられてやみません。
2011/05/18
閣下
これから読みたい本を探す際に、幻想系ミステリーが好きな人には参考になると思います。ちょっと変わった珍味な読み物を欲してる人にも参考になると思います。内容自体は著者の感想なので、さらっと飛ばして、取り上げている本とあらすじだけ追ってみるのがいいかも。
2011/06/30
冬薔薇
目次の中井、赤江、皆川で即、借りた。装画・建石修志はこれだけで本の中身が見当つく。他の作家も読みたいけれど図書館にないものも多い。
2011/05/24
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