密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー
密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー / 感想・レビュー
セウテス
ディクスン・カー生誕百年を記念して作られたアンソロジー。本格ミステリー好きとしては、たいへん知識レベルの高い作品だと思う。本作を読んで登場する名探偵が、良く描けていないのではと感じる読者が居ると思う。それはカーの作品を読む数が、少ないからではないだろうか。何故なら本作はカーの作品を充分読み、名探偵の皆さんをこよなく愛している、良く見知った登場人物の作品という感覚だからです。本作を読み、カーの作品を読みたいと感じる読者は、本当のミステリー好きだろう。むしろ、カーの作品をかなり読んだ読者が、宝物にする一冊だ。
2016/10/19
はーこ
みなさんカーが大好きなんですね。かくいう私はカーの本を読んだことないのですが、これを読んで読みたくなりました。得に最終定理の話はすごい面白かった!小林泰三さんのは短編ですでに読んだことあったけど泰三さんだったw様々な凝ったミステリーが読めるので良本。
2015/04/22
冬樹
ジョン・ディクスン・カーのアンソロジーと言いつつ、皆さんけっこう好き放題やっている。作家陣の切り口がバラバラで、八作品すべてバラエティに富んで面白い。愛が伝わってくるアンソロジー。その中でも「忠臣蔵」の異彩の放ち方は尋常じゃないが。まさしく密室と怪奇趣味。巻末の自作解題まで楽しめた。読めども進まないなと思ったら、二段組×1ページの行数が多いのか。思っていたよりボリュームがあったな。
2020/04/24
まめみ
いや~、堪能いたしました。初読み作家さんもいらしたが、すべてが読み易く、そして流石に謎とその解き方も面白かった。カーの作品は、中学生の頃に読んだ記憶が微かにあるのみであまり馴染みがない私でも十分楽しめたこれを機にカーの作品を読みたいと思う。巻末のそれぞれの自作解題がまた興味深かった。
2011/09/26
アルクシ・ガイ
密室ものは大好きです。カーの作風は読むたびに「キショー、盲点だった!」と歯噛みします。答えは目の前にぶら下がっているのに、何故か気付かない。収められた短編はどれもカーより工夫されています。やはりカーの「ぶら下げ方」は一騎当千で、真似は難しいってことでしょう。
2022/01/01
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