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遺品博物館 (創元クライム・クラブ)

遺品博物館 (創元クライム・クラブ)

遺品博物館 (創元クライム・クラブ)

作家
太田忠司
出版社
東京創元社
発売日
2020-06-12
ISBN
9784488025632
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遺品博物館 (創元クライム・クラブ) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

「その遺品にどんな物語があるか」遺品博物館の学芸員・吉田・T・吉夫が蒐集するにあたって語る選考基準。もう胡散臭くてならないのだが、8話からなる連作短編・・最後まで読んじゃった。タイトルから想像したのとはちょいと違ったが、そこには人の欲・愛憎・悲哀・・生存中には伝えられなかった思いが死して切々と迫る。だが、8話は食傷気味にも感じたのが正直なところ。子供の話は切ないなぁ。それにしても吉田学芸員のTが気になる。続編もあるってことか?私なら何を納めるのだろう・・

2020/07/16

ちょろこ

様々な余韻、の一冊。遺品を収蔵するという遺品博物館。その学芸員 吉田・T・吉夫が手がける八つの物語。ドキッとしたり、ザラッとしたり、時にせつなくなったり、その後を想像したくなったりと…どれもこれも様々な余韻を味わえるそんな短編集だった。この吉田さん、容赦なく心の内に切り込む、謎を炙り出していく、そして時折 死者や遺族の心に寄り添う…と、切れ者かつミステリアスな雰囲気で気になるキャラ。「空に金魚を泳がせる」が一番せつなく心に残った。遺品の数だけドラマがあることを改めて感じる。章タイトルも表紙もお気に入り。

2020/08/02

sayuri

「川の様子を見に行く」「ふたりの秘密のために」「燃やしても過去は消えない」「不器用なダンスを踊ろう」「何かを集めずにはいられない」「空に金魚を泳がせる」「時を戻す魔法」「大切なものは人それぞれ」8話収録の連作短編集。遺品博物館の学芸員で『吉田・T・吉夫』と名乗る人物が其々の家庭に遺品蒐集に現れ死者の背景を炙り出すミステリー。悲しい物語をイメージしていたがどの短編にも生者の毒が散りばめられていてピリリとした雰囲気。会話中心の文章は読みやすく吉田と遺族のやり取りが脳内映像に浮かぶ。新鮮なミステリーを堪能した。

2020/07/05

ままこ

フルネームも謎めいた学芸員の吉田。故人の遺言により遺品を一品だけ収集し博物館に収蔵する。選定基準は生前の物語が感じられる物。遺品に込められた想いから隠された真実が浮かび上がる連作ミステリ。「ふたりの秘密のために」がよかった。

2020/09/24

ひさか

ミステリーズ!掲載の8つの連作短編を2020年6月東京創元社から刊行。故人が、遺言で遺品博物館に寄贈すると、学芸員の吉田がやってくるという展開ではじまる謎ストーリー。いずれも工夫されたアイデアと興味深い展開で、謎を解き明かす吉田が面白く楽しい。ただ、寄贈された遺品の価値が低く、遺品博物館そのものの謎が残ります。

2020/10/15

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