穢れた手
穢れた手 / 感想・レビュー
じいじ
汚職警官の汚名を払拭するため、親友刑事が立ち上がる。静かに淡々とスタートした物語が、「手を引け」のメモを人ごみの中で渡されるところから動き出す。舞台は、長野県下の警察官二人の友情とその上司との警察の闇を地味だが、リアル感を持って描かれている。前半は、そこに若干の退屈を感じた。最終章の緊迫感は、面白く一気読み。満足感と表題「穢れた手」に隠された警察の正義とは?・・・いろいろな思いが交錯して、余韻の残る読後感だ。派手さはないが、取材・構想の行き届いた、味わいのある仕上がりである。他作品も読み込みたいと思う。
2015/07/15
ロッシーニ@めざせ正社員
親友の名誉回復のために走り回る桐谷。しかし、何者かの妨害や上からの圧力で思うようにいかなくて……。警察の隠蔽体質というやつはどうしてこうも根深いのでしょうか?たらればを言っても仕方ないけど、もしも20年前の「事件」を隠蔽していなければ、誰の手も穢れなかったのでしょうか?
2014/10/24
シンシア
初堂場さん、期待が大きかったので、私には理解がし難い男の関係としときます。
2017/04/13
ケイ
題名から、読み進むうちに何となくこんなことかなあと想像のつく内容だった。どんどん読んでしまう面白さと、終盤にくる脱力感、最近の堂場さんは微妙だなあ。
2013/04/08
タカギ
この本は、警察を馘首された親友の濡れ衣を晴らそうと奮闘する主人公・桐谷をどう思うかで、読み心地が変わる気がする。私は正義感はあるけれど、感情的で恩着せがましく独りよがりなタイプだと思い、ずっとザラザラしたものを感じながら読んだ。一旦辞めさせられた警察に復職とか、普通にあり得ないと思うけど…。あと勝手に病院を抜け出したけど、医療費は払ったでしょうね!? 私は現代日本が舞台なら、架空の地名は好きではないのだけど、警察の汚職とか不祥事となると、いい顔されないって事情でもあるのかな? 結局内向きの話だったなー。
2018/06/18
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