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水族館の殺人

水族館の殺人

水族館の殺人

作家
青崎有吾
出版社
東京創元社
発売日
2013-08-11
ISBN
9784488027216
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水族館の殺人 / 感想・レビュー

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徒花

前作にも増して、さらに理詰めの推理がさえわたる一冊。早々に殺人のトリック自体は暴いてしまい、メインディッシュは犯人当て。それもかなーり緻密な物的証拠から徐々に犯人を絞り込んでいく手法はなかなか細かくて脱帽する。ただ、やっぱりちょっとこまかくてわかりにくいし、エンターテイメントとして「どんでん返し」感がないので、尻すぼみになってしまっているのが残念かな。また、徐々に探偵役である天馬の過去が明らかにされていったり、袴田妹との仲が近づいて行っているようでもあり、青春ミステリシリーズとしては先が気になるところ。

2016/10/11

へくとぱすかる

第1作以上に論理のアクロバットがすばらしい。クイーン的作品は読んでいて快感。それにしても「ダンクーガ」って……アニオタは探偵じゃなくて作者の方じゃないかな? ついに警察が一高校生に助力を求めるという、非現実な領域に踏み込んだ作品。語り手視線をつとめるのが刑事の妹、という設定が生きる。これもクイーン父子の例にならったと言えるかも。水族館らしい描写は少ないけど、多数の容疑者を遺留物から絞り込んでいくストーリーは見事。前作の結末がちょっぴり七味のように効かせてあるプールの実験には、思わずニンマリ。

2014/05/12

W-G

前作に続いてこちらも面白かったです。体育館よりもロジックが納得出来るものでした。エピローグが言葉足らずに感じて少しだけ残念です。

2016/02/16

takaC

館自体には大した仕掛けはないこの館シリーズだが結構行ける。面白かった。ページを行ったり来たりしないといけなくて読むのに時間がかかるのが難点。

2013/11/02

🐾Yoko Omoto🐾

裏染天馬シリーズ2作目。殺人事件の舞台は夏休みの水族館。容疑者は水族館職員11人。物証と状況が示す意味を確実に検証・推理し、消去法から論理的に導き出される解の美しさは、「ロジックとはかくありき」と実感させられる流石の一言。動機への言及が成される容赦なき辛辣なラストもまた非常に好みだ。爆笑ポイントは兄の不謹慎な言動に呪詛を吐く柚乃と、前作で弱味を握られたあの人の奴隷感(笑)濃い割に煩すぎない絶妙のキャラ立ちに、センス溢れる章タイトルもいい。天馬のパーソナルについての伏線もタップリ匂わせながら次作へ続く。

2017/02/22

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