帝都大捜査網
帝都大捜査網 / 感想・レビュー
麦ちゃんの下僕
昭和11年の東京を舞台に、“刺創の数が1つずつ減っていく”連続刺殺事件の謎を警視庁特別捜査隊が追うという物語。捜査隊隊長・郷咲の視点で語られる“捜査パート”と、多額の借金を背負った履物店店主・貝塚が辿る数奇な運命を描く“事件パート”が交互に描かれますが…中盤以降の貝塚のパートが実に面白いんですよね!シンプルながらも奥深い“心理戦”に読む手が止まらなくなります!タイトルも、こちらを示唆した方がよかったかも…どこが“大捜査網”!?って感じですしね。結末には物足りなさもありますが…ラスト1ページまで油断は禁物!
2023/09/30
Bugsy Malone
警察小説的な序盤から、読むにつれあれよあれよと展開は変わって行く 。沢山の要素を詰め込んだサービスたっぷりの小説。時代設定を二・二六事件や阿部定事件が起きた昭和11年とした事で当時の雰囲気も分かりやすい。翻弄される部分や予想出来る所、それらを含めてとても好みな小説、とても面白かったです。
2020/05/12
マムみかん(*感想記入少なめです*)
戦争へ一直線に向かう、時代の仄暗い雰囲気が引き起こしたような猟奇犯罪。 犯人側の発想にもびっくりですが、それに乗らざるを得なかった被害者側にも異常さを感じます。不健全で怖いわ~(笑)。 ラスト一文の衝撃は、似たような設定のミステリーを既読のため驚けませんでした。 それでなくても、最初から違和感がハンパないので、勘の良い人なら気づけるかな? ですが、当時の警察捜査の様子だけでも楽しめます☆
2017/11/18
ハスゴン
ラスト一行の衝撃にかける作品でありましたが、これを読み逃していたとはもったいなかった。次回作も出ているので期待したいです。
2020/03/31
そうたそ
★★★★☆ 死体が発見されるたびになぜか刺し傷がひとつずつ減っていくという奇怪な事件。共通しているのは全員が多額の借金を負っていることのみであった――。タイトル字面からすれば硬派な警察モノを思わせるが、途中から一転、カイジのような世界観に。終盤の二転、三転する展開もうまく出来ている。割としっかりミステリした感があったが、最後の最後の数行で思いもよらぬオチが。人によれば、バカミスといわれてもおかしくないのでは、と思ってしまう。これをいいととるか不要ととるかは好みだろうが、個人的には嫌いじゃなかった。
2018/05/21
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