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世界の望む静謐

世界の望む静謐

世界の望む静謐

作家
倉知淳
出版社
東京創元社
発売日
2022-10-11
ISBN
9784488028770
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世界の望む静謐 / 感想・レビュー

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aquamarine

乙姫警部と鈴木刑事の倒叙シリーズ二作目。普段読んでいる倒叙ものは初めに犯行シーンを犯人視点で表わしたあと、いくらかは警察や探偵側の視点が入るのだが、このシリーズは全くそれがない。一作目で警部らの容姿ばかりが…などと書いてしまったが当たり前だ。事情聴取される側からは見た目しか情報がないのだから。これに気づいてますますこのシリーズが好きになった。犯行の動機や犯人の計算を知っているからこその結末の驚き、そこからだったのかと潔くあきらめるしかない犯人側のほっとするような思い、どの話もすごく綺麗でとてもよかった。

2023/01/15

NADIA

倒叙ものなので、必ず語り手が追いつめられるよ。死神とイケメンのコンビからは絶対に逃げられないよ。それが100%分かっていても十分に面白く読める。でも、前作よりも死神警部がマニアックなうんちくを語る場面が少ないよね…。それは少し残念だ。あと、犯人を確信する理由がすごすぎる。やっぱり死神の超能力は侮れない(笑)

2023/02/17

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

(2023-121)【図書館本】「刑事コロンボ」の衣鉢を継ぐと言われたら読みたくなるよね。コロンボ好きなんです。死神を思わせる容貌の乙姫警部が真相を見抜き論理的に真犯人を追い詰める。細かい点が妙に気になったり、事情聴取が終わったと見せかけて最後に質問を投げかけたり。キャラクター設定はコロンボそのものだ。よく言えばコロンボへのオマージュ、悪く言えば二番煎じ、いや古畑任三郎や福家警部補もいるなぁ。でも純粋にミステリとしては面白かったです。ただ「うっそりと」と言う表現がやたらと出てきたのが気になった。★★★★

2023/10/09

死神のような乙姫警部とびっくりするくらいのイケメン鈴木刑事。倒叙ミステリの魅力満載でした

2022/11/26

えみ

死神の声を聞いたこともなければ視線も送られたこともない。知らないから生きている。なのにどうしてここにきてハッキリ聞こえてしまうのだ…視線を感じてしまうんだ。巧みな表現力で死神という存在を、その声を、視線を浮かび上がらせた比喩文章が見事である。あ、わかる。それは死神だ…と思わず納得してしまう「ぽい」表現に感嘆。罪を犯した者の前に現れるのは死神!?乙姫警部の陰気な印象に刑事を巧く騙そうとしていた犯人達は出鼻を挫かれ恐怖を植え付けられる。その死神、人生の息の根を止めに来たのか。追い詰めて地獄に送る倒叙ミステリ!

2023/01/01

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