クルンバーの謎 (創元推理文庫 M ト 1-17 ドイル傑作集 3)
クルンバーの謎 (創元推理文庫 M ト 1-17 ドイル傑作集 3) / 感想・レビュー
hydrangea
短編集3冊目。東洋趣味で書かれた作品がメインのようです。引き続き突っ込みどころは色々あるものの、多様なジャンル、雰囲気の作品をこれだけドイルが書いていたとは知りませんでした。表題作も愉しめる作品だと思います。
2017/11/05
本木英朗
ドイルの傑作集3巻。俺は2007年5月にいちど買って読んだっきりである。今回が2回目だ。エドワード・べリンガムがマンクハウス・リーになにをしたのか、それは誰も分からない、という話から読者を引き込んでいく「競売ナンバー二四九」や、ヴァンシタート・スミスが果たしてエジプト学について何をしたのか、というところから始まる「トトの指輪」など、どれも面白い。他にも「血の石の秘儀」とか「茶色い手」なんかもいいね。しかし全書中1/2にわたる「クルンバーの謎」は途中から分からなくなってしまった。一応最後まで読んだけど…。
2019/04/16
きりぱい
東洋趣味が反映された怪奇路線選集。エジプトがらみ2編、インドがらみ2編、ドルイド教1編だけはウェールズ。この手の話は結構好き。一番長い表題作が一番怖くなかった気がする。3人の僧の存在が、『月長石』を思い出させ、なんでしょ?3人の僧って決まり事なんでしょうか?よかったのは「茶色い手」。「トトの指輪」の悠久の歴史を越えた愛と苦悩もよかった。
2012/02/06
ホームズ
アジアを題材にした短編集。アフガニスタン、インドはシャーロック・ホームズ物でもよく題材にされているけどエジプトは珍しいかな(笑)全体としてはドイルのミステリを読むよりもかなり楽しめました(笑)
2011/03/31
Tetchy
収録作にはアジアを中心とした諸国に古くから信仰されている古代宗教に伝わる呪術をモチーフにした怪異譚であることと一貫したテーマがある。これら作品群はドイルの一側面を語るのに貴重である事は確かだ。この中に語られている古代宗教に対するドイルの考察は19世紀後半当時、かなり刺激的ではなかったのではないだろうか?特に欧米人にとって未知の領域とされていたエジプト文化、インドのヒンドゥー教に関する記述に関してはかなり詳細に記載され、それを怪異譚に結びつけ、作品へと結実したところにドイルという作家の価値があると思う。
2009/12/17
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