エジプト十字架の謎【新訳版】 (創元推理文庫)
エジプト十字架の謎【新訳版】 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
yucchi
創元旧訳、角川新訳ときて3回目。解説にもあるが1932年は『Xの悲劇』『Yの悲劇』『ギリシャ棺の謎』今作が発表された、まさにミステリ史に残る当たり年。いつもは頭脳派のエラリーだが、今作は車で飛行機であちこち移動しアクティブな一面もあり。パパの出番が少ないが、代わりにヤードリー教授が活躍する。数々の作家をトリコにしたのも納得の作品。
2016/10/30
Kiyoshi Utsugi
「ギリシャ棺の謎」と共に、国名シリーズの最高傑作と言われるもの。 事件が起きたのがニューヨークではないため、父親のリチャード・クイーン警視はほとんど登場することなく、息子のエラリー・クイーンの独壇場となります。 その代わりというわけではないのですが、エラリー・クイーンの大学時代の恩師であるヤードリー教授がワトソン役で登場します。 T字路にあるT字形の道標に、首を切断されたT字形の死体が磔にされるという凶悪犯罪から始まります。 犯人はヤードリー教授だとずっと思ってました。😅
2021/07/24
まなつ
クリスマスの寒村で起きた、T字路にあるT字形の道標に、首を切断されたT字形の死体がはりつけにされる酸鼻な殺人。“国名シリーズ”第五弾!読者への挑戦状を受けて、よーく考えてみたんだけど全く分かりませんでした😅第2の殺人から一気に登場人物が増えて、みんながみんな妙に怪しく、都合のいい嘘を並べるものだから、ヴォーン警視じゃなくても翻弄される。頼みの名探偵エラリーもTに惑わされて途中まで形無し‥。後半のド派手な追跡劇は手に汗握る面白さ!何故惨殺死体に顔がないのか?シンプルに考えれば、もしかしたら分かったのかも。
2018/12/20
もち
「二連発銃でとどめをささないと――論理と常識という弾で」◆丁字路に立つT形の標識に、磔られた首無し死体。その現場の何もかもが、狂気を指し示していた。続いて起きる「T」殺人。終わらない血の復讐劇は、わずかな手掛かりを元に姿を変えていく――■シリーズ第5作。矛盾と不整合だらけの事件だが、解明の第一歩となる推理は実にシンプル。だからこそこの上なく美しい。クライマックスの追跡劇は緊張感抜群。1932年に捻り出された、推理小説のマスターピース。
2016/08/15
たち
大変読み応えがありました。特に、最後の大追跡はホントに手に汗握りました。エラリー・クイーンは頭をつかって、理論で謎を解くイメージがありましたが、車で嵐の中を何百キロも移動したり、飛行機を何回も乗り換えたり、こんなにもアクティブとは意外でした。面白かった~。
2016/10/12
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