Yの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫 Mク 1-2)
Yの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫 Mク 1-2) / 感想・レビュー
青乃108号
早い段階で犯人の察しはついてしまい、以降の物語は察しを確信に変えるものに過ぎず、解っちゃった上で読むには冗長すぎた。新訳のせいか読みやすいがやっぱり長い。この長さはもはや時代に合わない気がする。新訳のついでにポイントを押さえた短縮版として出版されたら、そちらを読んでいただろうな。
2023/04/17
涼
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/07/post-5f5d0b.html やはり名作です。実際に読んだのはunlimittedで古い訳なので、どうかなと思うところもありました。
2023/07/22
オーウェン
海外ミステリの名作でも代表作になるようなクイーンの作品。 自殺したヨーク家の当主。 そしてヨーク家の屋敷では毒殺未遂が起き、警察と名優のドルリー・レーンが捜査に当たる。 事件の謎を解くカギは幾つかある。 例えば目撃者が嗅いでいるバニラの香り。 そして凶器になったマンドリン。 毒薬の扱いなどを経て、レーンがどこで犯人の目星をつけるのか。 原作が1941年ということで、確かにこの犯人像は強烈であり、レーンも思案の末この解決方法を選択している。 事件後の余韻に苦みが残る結末をもたらす。
2023/10/02
雪
『Xの悲劇』の新訳版が読み易かったので、引き続きこちらの新訳版を。気合を入れて読み始めたものの、序盤はなかなか進まず苦戦。途中で珍しく犯人を予想できてからは、どんどん読むスピードが上がりました。真相が分かってしまえばそれ以外考えられない、なぜそんな簡単なことに気づかなかったんだろうとなるんですが、それまでは全く見当が付かない。まさに名作たる所以なのかなあと思います。残りの二作品もできれば新訳が出るのを期待しています。
2024/08/14
カノコ
名門ハッター家の当主の遺体が海から見つかった二ヶ月後、屋敷で毒殺未遂が起こる。老優ドルリー・レーンが探偵役を務める悲劇四部作の二作目。事件の唯一の証人が聾唖で盲目の女性という人物配置が設定の妙。彼女が証言した謎めいた手がかりや、奇妙な凶器、その他様々な違和感が見事に解消する唯一の真相には舌を巻いた。犯人が誰かわかってみれば、これ以外は有り得ないと感じる。レーンの勿体ぶり方が前作よりも酷くなっている気がするが、それを差し置いてもあまりにも面白かった。ネタバレを踏まずにこの作品を読めたことに感謝する。
2024/08/24
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