ミス・マープルと13の謎【新訳版】 (創元推理文庫)
ミス・マープルと13の謎【新訳版】 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
ぐうぐう
ミス・マープルものの短編集。前半の6編は、ミス・マープルのまさしくデビュー作を含む作品群だ。集まった6人が、事件を披露し、推理合戦を繰り広げるが、最後の最後にミス・マープルが解決するというパターンを、クリスティは律儀に順守する。しかも、ミス・マープルの推理が生活に根差した経験から導かれるというのも、必ず守られる展開としてある。そのパターンの連続と短さに、ミステリとしての物足りなさを感じないわけではないが、クリスティはここで、ミス・マープルのお披露目を優先しているように思える。(つづく)
2020/05/27
ごへいもち
またゆっくりと楽しんだ。イメージと違ってマープルはいつも背筋をピンと伸ばしているんだ
2019/02/09
二葉
クリスティは、ハヤカワの旧版とクリスティ文庫で全作品読んで満足してたから、創元版のクリスティは旧訳も含めても初。ハヤカワ版に比べ古典らしく、落ち着いた感じかする。
2019/02/02
月の実
図書館本。安楽椅子探偵といえば、ミス・マープル!が初登場する13編のミステリ連作短編集。探偵デビューの〈火曜の夜〉クラブの推理でも発揮された豊かな人生経験を元にした人間観察と洞察力を駆使した推理には脱帽です。「わたしはね、世のなかの出来事はみんな似たり寄ったりだって、いつでもそう思ってるんですよ」。この言葉通り、推理していくミス・マープルには、安心感すらあります。短編集なのに読み応えがあり、特に『〈火曜の夜〉クラブ』、『動機対機会』『四人の容疑者』、ちょっと変わり種の『バンガローの事件』がお気に入りです。
2024/01/10
翔(かける)
古き良き英国、って感じの短編ミステリーでした。上品な言葉づかいながら、端々にキャラクター同士のプライドのぶつかりあい(小競り合い?)があって、ああ英国だなあ…と微笑ましかったです(笑)。女性よりも男性が賢く、女性は若くてきれいであるべきという固定概念があった時代、ミス・マープルのような存在は痛快そのものだっただろうなと感じます。
2020/04/23
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