スペイドという男―ハメット短編全集 (2) (創元推理文庫 (130‐5))
スペイドという男―ハメット短編全集 (2) (創元推理文庫 (130‐5)) / 感想・レビュー
YONEMARU@HD
スペイドものの短編が3つ収録されている。この3つは1930年に「マルタの鷹」が刊行されてから2年後の1932年にアメリカンマガジンとかコリアーズといったスリックマガジンに掲載されている。1931年には「ガラスの鍵」の刊行も終えている。どういうことかというと、ハメットは「ガラスの鍵」を書き終えた時点で文学的野心に一応の満足を得て、「もういいや」と思ったのではないか、で、その後は金のためにスリックマガジンの依頼(原稿料がバカ高いのだ)に応じるようになったのではいか、という推測が成り立つ、と言いたいのだ
Tetchy
短編集というのは評価がしにくい。平均的な水準の作品ばかりが並んでいると、つまらない印象を受けた1編ないし数編が妙に目立ってしまい、評価を下げるような結果に繋がるし、またつまらない作品が数編あっても傑作と呼べる極上の1編があれば評価は俄然高くなるから困りものだ。そこでこの短編集は、と云えば前者に含まれる。「殺人助手」という登場人物が乱雑に出てくる1編のつまらなさが頭に残っていてあと一歩という感じ。
2009/05/05
牛歩
短編全集1「夜の銃声」と本書の「二度は死刑にできない」が微妙にネタを使い回してて笑える。
2009/01/17
藍兒堂
★★★★
かわけい
一冊の本でスペイドやオプやブ醜男探偵に会えるし文学の匂いのする短編にも出会える。ちょっと得した気分になる。
2015/09/10
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