長い別れ (創元推理文庫 Mチ 1-7)
長い別れ (創元推理文庫 Mチ 1-7) / 感想・レビュー
yukision
以前から気になっていた小説でもある,初チャンドラー。長い読書でもあったけど,その分読み終わった後の心地よい余韻がいつまでも残る。酔いつぶれたテリーを偶然助けた探偵,フィリップ・マーロウは,その新しい友人のために見返りを求めることなく,信念に基づいて事件を追っていく。人間的にも魅力的な二人の人物の友情物語としてもとても楽しめた。
2023/03/13
ちゅんさん
素晴らしかった。これぞ小説を読む幸せ!存分に味あわせてもらいました。初めて読んだチャンドラー作品の『大いなる眠り』はマーロウの喋りがカッコよくでもそれ以外は正直凡庸に感じた。でもこちらはストーリーも面白く登場人物も魅力的でマーロウはさらにカッコよくて読み終えるのが惜しかった。おそらく訳もとてもいいと思う。こんなに遅読で良かったと思ったことはない、最高でした。
2022/10/08
kei-zu
名著の新訳。少しずつ読み進めたため、時間がかかってしまった。清水訳や村上訳と若干違った雰囲気。読みやすい。お話しが面白いのはもちろんなので、読み比べが楽しい。結構いいですよ、これ。
2023/09/13
しゃお
田口俊樹氏による新訳で、いつ以来かぶりの再読。マーロウが何を感じ、何を思い、そして何のために動くのか。読み終えてこの痺れる感じに余韻浸りまくりです(笑)。ハードボイルドの名作を新訳で読みやすいだけで無く、事件の全体像も理解しやすくなっているようで、「ハードボイルドとはなんぞや」と思うハードボイルド未体験の人にもこれを機会に手に取って欲しいですね。ところで清水訳と比べようと思ったら我が家に見当たらない。どこいったのかなー(泣)
2022/06/05
Y2K☮
言葉にすると妙だが、ハードボイルドは前時代的でリアルなファンタジーだと考える。男の友情を描いた名作文学のひとつとして読むなら、親切でムリのない新訳だった(読書中に我に返ってしまうので脱字は直してほしい)。ただ私は時代錯誤なハードボイルドの世界観を愛する身ゆえ、次回はブラウン管的で作品への思い入れ満載な春樹訳や清水訳を手に取る。「ライ麦畑」を野崎訳一択とする人の気持ちが少し理解できた。あと今回初めてテリー・レノックスにジェイ・ギャツビーの影を感じた。どうすることもできない運命のねじれとそこから生じる哀しみ。
2023/03/03
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