死を歌う孤島 (創元推理文庫)
死を歌う孤島 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
ふう
これはいつの時代の話だろうととまどいながら読み終えました。確かに現代の事件だけど、その始まりはあまりにも暗く非文明的で、まるで中世の出来事のようで…。これでもかと起きる殺人事件だけでも悍ましいのに、この地方独特の気候、伝説が怖ろしさをより濃くし、そこに自由過ぎる社会が抱える悩みや問題がからみついて、複雑でタフさの要求される作品でした。警察官でも自分の気持ちを優先させることができる寛容な社会。そんな社会にも影になる部分があり、その影で生きてきた人々を心の闇から解放するのは難しいのですね。
2015/05/25
のぶ
翻訳ミステリーは知らない作家が次々出てきて、選択に迷う。書評や皆さんの感想を参考にするのだが、出揃う前に買うとなると、自分の勘に頼ることになるが、北欧ミステリーを基準の一つにしている。はずれが比較的少ないから。本書もそんな理由で選んだが、今まで読んだ北欧物とはかなり毛色の違う作品だと思った。孤島の密室物。クリスティーの作品に例えている方も多いようですが、自分は綾辻行人を思った。もちろん同列では語れないが、印象は似てる。作品の評価は並。ただし、北欧ミステリーのポケットの多さを感じた作品だった。
2015/09/06
あかぽち
刑事という身分を隠して、無人島でのセラピーキャンプに参加したマリア。嵐で本土と連絡がとれないまま、次々と参加者が死体となって発見される。スウェーデンの人気シリーズだそうです。でもマリアが刑事とは思えない行動ばかり。恋愛も自由でいいけど、相手の良さが分からん!誰が犯人なのかは、面白く読めたけど、ラストはいきなり訪れたなぁ。
2018/01/03
山ちょ13
「死を歌う孤島/アンナ・ヤンソン」読了。かなり時間がかかったなー。今年は読むペースを元に戻していきたい!何だろう、ミステリーというよりはサスペンスとして読むべきなのかな。本土で過去に起こったこととリンクしている部分はあるから推理要素はあるにはあったけど。まあ面白かった。海賊伝説に怯えすぎでしょ、って思ったけど窮地に立たされると確かに見えないものも見えてしまったりするだろうしなと納得。女性って精神的に病むと本当にあんな感じにヒステリックになるのかと思うとちょっと怖い(笑)
2017/01/03
熊猫
嵐の孤島とくればまず頭に浮かぶのが「そして誰もいなくなった」。 同じ女流作家の手から生み出される物語ということで、多少期待値が高かったのかもしれないけどこれはないよなぁ。 5W1Hのうち読者に明示されるのはWhoだけで、続いてWhyが薄ぼんやりと。これ、あかんでしょ。 前作もビックリするような真相だったけど、まだ真相が明かされただけマシだったのか…。 女のドロドロした関係はあるあるで読めたんだけどなぁ。
2015/05/22
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