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顔のない男: ピーター卿の事件簿2 (創元推理文庫 M セ 1-14)

顔のない男: ピーター卿の事件簿2 (創元推理文庫 M セ 1-14)

顔のない男: ピーター卿の事件簿2 (創元推理文庫 M セ 1-14)

作家
ドロシー・L・セイヤーズ
Dorothy Sayers
宮脇孝雄
出版社
東京創元社
発売日
2001-04-01
ISBN
9784488183141
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顔のない男: ピーター卿の事件簿2 (創元推理文庫 M セ 1-14) / 感想・レビュー

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Kircheis

★★☆☆☆ ピーター・ウィムジイ卿シリーズの短編集第2弾。 ウィムジイ物7編に加えて、実際の事件を自ら推理した『ジュリア・ウォレス殺し』と探偵小説に関する有名な考察である『探偵小説論』を収録。 典型的な安楽椅子探偵物である表題作は中々味わい深いが、それ以外は小粒なものが多い。 評論は個人的には素晴らしいと感じたが、ネタバレが満載だし余程のマニアでない限り楽しめないと思われる。 『ジュリア〜』はセイヤーズがいかに天才かを知ることができる貴重な資料ではあるが、元ネタの事件を知った上で読みたかった。

2022/01/30

セウテス

【ピーター卿の事件簿短編集】第2弾。〔再読〕ピーター卿が携わる7つの事件のひとつ「因業じじいの遺言」は、遺書の隠し場所が実際のクロスワードパズルで表されている。英国ならではの事も多く、正解へはたどり着けなかったが、パズルそのもののミステリとは驚いた。実際の犯罪の考察「ジュリア・ウォレス殺し」は、陪審が夫の有罪を裁判官が逆に無罪を出した。結論は出ないのだが、作者が何故よりどの様にを、犯罪の証明に重視しているかが解る貴重な論考である。初期ミステリの「探偵小説論」にて、これだけ端的な評論は他に無いと思う、必読。

2021/03/30

geshi

『顔のない男』この犯人しか生まれない異様な動機を推理をお伽噺と言いきっちゃうか。『因業じじいの遺言』作者の言葉の才が詰まった作品。小説がパズルで何が悪い!『ジョーカーの使い道』脅迫という悪に対し悪をもってしっぺ返しをするピーター卿らしさ。『趣味の問題』本物のピーター卿は誰か?の探偵探しは面白い発端だけど途中でオチが見える。『白のクイーン』登場人物多すぎるし状況も分かりにくいからシンプルなトリックが活かされない。『証拠に歯向かって』トリックは見当がつくが証拠が出てからの展開の速さと題名が秀逸。

2015/10/13

藤月はな(灯れ松明の火)

表題作では刑事に推理を聞かせたら「小説家になれるかも」とやんわり皮肉を言われたのに気にしていないピーター卿の飄々とした性格が好きです。「因業じじいの暗号」のメリエイガー御爺さんは全然、因業爺ではなく、茶目っ気のある素敵な御爺さんじゃないですか!!実際の殺人事件を推理小説作家の視点でルポータージュした「ジュリア・ウォレス殺し」、探偵小説とその様式美の変遷を表現した「探偵小説論」も収録されており、ミステリー好きにはたまらないと思います。

2011/11/02

カーゾン

M:個人的に一番面白かったのは、タイトルも含め「証拠に歯向かって」次に表題作。「白のクイーン」はもう少し長くても良かったか。 探偵小説論は書かれた1928年以前の作品を論じているが、とても役立った。最近論創社から「叫びの穴」出たのでいつか読むぞ。言っても詮無いことだが、没年の近くで『探偵小説論2』を認めてくれたらどんな作品が俎上に載り、どんな論評がきかれたか、読んでみたかった。 余談:因業爺いの遺言のラストにバンターが尋ねたQから始まる動物って Quokkaしか浮かばなかったが南アフリカにも居たのかな?

2024/02/11

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