身元不明者89号 (創元推理文庫 M レ 2-3)
身元不明者89号 (創元推理文庫 M レ 2-3) / 感想・レビュー
bapaksejahtera
レナード今作はおとなしい。つまりサイドの人物は皆悪党で人殺しだが主人公の令状送達人(面白い職業を見つけてきたものだ)はちょい悪ぐらいである。かと言ってつまらない作品などではなくグイグイと読める。巻末の直井明氏の解説はレナードと本作について不足なく確認できるものである。
2020/01/26
Tetchy
1977年発行の本書。レナード作品としては起承転結という小説の定型が守られているのが逆に目新しいと感じた。レナード作品といえば、登場人物たちの“生きた”会話、先の読めないストーリー展開というのが専らの特徴で、本作もその片鱗は覗かせるものの、まだその特徴は顕著に現れていないと思った。レナード作品の特徴の一つ、どこか憎めない悪党たちについては正にこの時点で完成されていると思うが、主人公ライアンの魅力が今一つ。むしろ敵役のペレスの方が一枚も二枚も役者が上だったなぁ。
2009/12/14
バ度ホワイト
80年代以前の古いレナード先生の作品は苦手なんだけど今作は楽しかった!面白おかしく動き回る悪党たちの大金争奪戦にワクワクし古さは感じなかった ロバートはボブって呼ばれる事もあるって知らなきゃアレ?!ってなる
2016/06/26
gold-fish
ひさしぶりにEレナードを読んだ。やっぱり怪しげな人々が入り乱れてくれていて、とても懐かしい感じ。主人公が淡々、飄々としている感じがなんとも言い難い魅力で、悪役たちの滑稽さを際立たせる。どの作品も大まかに言えば似たような話ではあるが、キャラが絶妙でたまに手に取りたくなる魅力がありますね、この人のはどれも。
2013/01/28
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