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白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

作家
ネレ・ノイハウス
酒寄進一
出版社
東京創元社
発売日
2013-05-31
ISBN
9784488276065
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白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

<オリヴァー&ピア>シリーズの第4作目(ただし、私は第2巻を飛ばしてしまったので3作目)。ミステリーとしての出来栄えは、これまでに読んだものを凌駕する。ひじょうに複雑な構成をとるのだが、それらを緻密に紡いでゆく手法はノイハウスの真骨頂はまさにここにこそあるのかといった感じである。フランクフルト郊外のアルテンハインの村(おそらくは架空の)が舞台なのだが、その閉塞社会の中に渦巻く欲望や執着が次第に明らかになってゆく。すべてが明らかになった後のエンディングも実に気が利いている。ドイツ色に溢れた重厚なミステリー。

2024/01/06

夢追人009

私はこの本を読んでガッカリしました。理由は無実の可能性のある殺人犯が記憶喪失で例え冤罪が証明されても全く喜びにつながらない事、それから男性警察官が妻に浮気されたごくプライベートな些事を本筋の事件と並行して同じ紙数でダラダラと書いている事が事件に対する興味を分散させて、著者が優先順位や重要度を全く理解していない様に思えた事ですね。また男性警察官が浮気相手の男に殺意を覚えて初めて殺人者の気持ちを悟るシーンは、プロ失格の甘さに情けなくなりましたね。私が昔人間だから今の軽い風潮についていけないのかも知れませんね。

図書館が閉館しているので積読本の中から手に取った。シリーズ化されているとは知らなかったのですが本書だけでも凄く楽しめました。外出すれば誰もが顔見知りのような閉鎖的な村で起こった連続少女殺害事件の犯人として状況証拠だけで逮捕されたトビアスが刑期を終え故郷に戻るのだけど村人達による悪質な嫌がらせが始まる。しかし、実は事件は冤罪というストーリー。閉鎖的なコミュニティーが間違った正義と排他性を生み出している。。ドイツミステリーにもこんなに面白い作品があるとは知らなかったです。

2021/05/31

ゆいまある

ドイツで人気のミステリーシリーズ第4弾。無実の罪で勾留されていたイケメンが田舎町に戻る。そこで過去の秘密が次々に明らかに…という本筋よりも、主人公オリヴァーの長年連れ添った妻コージマの浮気がショック。そんなー、結婚して26年で今更と思ったが音を立てて壊れる家庭。そして妻から自由だと気付いたオリヴァーの晴れ晴れとしたラストが妙に印象的。読書の手を止めて、幸せだと思っていた自分の人生も、もしかしたらそう言い聞かせているだけでは?真実と向き合って何かを失う勇気がないだけではとか別のこと考えた。続編も読みます。

2019/07/03

barabara

話題の新作。は〜長かった…創元特有のみっちり詰まった文字、厚みも半端ない!これで1300円は安い。すっかすかの日本の単行本は高いよ。話はとにかく四方に流れ、複雑怪奇と思いきや、源は至ってシンプル。あまり説明がなかったが、トビアスも事件前は他人を思いやる優しさに欠けてたんだね。親父も成功して何もかも順調だった。女癖の悪さと、周囲の妬み、閉鎖的な村空間、それが事件を契機に一気に村八分モードに。11年の刑期は長い。トビアスの親父は何度涙を拭ったことだろう。ハッピーなエンディングじゃなければ救われなかった。完

2013/06/29

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