穢れた風 (創元推理文庫)
穢れた風 (創元推理文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
<刑事オリヴァー&ピア>シリーズ第5弾。今回はドイツ(ヘッセン州)の風力発電を巡っての事件を核に物語が展開する。推進しようとする側も内部に事情を抱えており、一方の反対派もまた一枚岩ではない。そのあたりの様々な思惑と、オリヴァーの個人的な問題とが綯い交ぜになって描かれてゆくのだが、今回はそれがやや煩雑に過ぎたのではないだろうか。ことにオリヴァーの個人的な事情は、刑事のそうした私的な側面を描いても来たシリーズのこれまでの延長上にあり、それが読者をひきつけてもきたのだが、今回はいささかうんざりもさせられた。
2024/05/19
ゆいまある
5作目。シリーズ中一番面白かった。風力発電所を巡る利権と、地球温暖化のデータを捏造する科学者(これはフィクションだけど、実際は温暖化してますよね?)登場人物全員腹に一物持つものばかりで、最後まで真相が分からずハラハラ(こういう推理小説好きで、こんなんばっかり読んでます、最近)。オリヴァーは離婚してからボロボロで、今回は恋に落ちて戦線離脱。全く使えない。ピア一人で解決。社長の机に置いてあったのはゴールデンハムスターではなくて、ドイツにも生息して絶滅の危機にあるクロハラハムスターでは?続編も楽しみです。
2019/10/23
ぶち
風力発電の利権にからむ事件を題材にした本書は、再生可能エネルギー先進国のドイツらしい警察ミステリです。殺人、暴動、放火、詐欺など、盛りだくさんな上に、利権に目がくらんだ人間、利権を得た人間に嫉妬する人間、復讐に燃える人間などが入り乱れ、話しは複雑化していくばかりです。加えて、登場人物たちの視点を切り替えながら進む展開に、ある人物の視点では見えなかったものが別の人物には見えていたりで、読み進んでは"あっそうか" と前に戻り、読んでは前に戻るの繰り返しの読書でしたが、それもまた楽しかったです。
2018/11/02
goro@80.7
オリヴァー&ピアシリーズ第5弾。失意のオリヴァーは本作でより一層落ちて行く。弱った心に心ときめく美女とくれば男なら誰しもねぇ~。どこまでも人が良いオリヴァー。物語と絡み合いながら真実はどこにあるのか後半は一気読みでした。うぅ~その後が気になるがこのままではピア&オリヴァーシリーズかピア警部物語になりそう。本当に行っちゃうのか!頑張れオリヴァーと思いつつ第5弾は幕は下りたのでした。
2018/03/19
ひで📚🏈
576ページに圧倒されて何度挫けそうになった事か…多分途中の内容は忘れてる気がするんですが(汗)オリヴァーのダメっぷり継続中…本当にベルリンに行っちゃうのか⁉️オリヴァーは復活するのか⁉️等々、次作以降に期待です。マルクのの純粋さがかわいそうで…若干読むのか辛かった。
2020/07/24
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