幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)
幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5) / 感想・レビュー
くさてる
昭和という時代のせいなのかかもしれないのだけど、あまりにもお話の都合上で都合よく死んでいく女性たちの多さにちょっとヒいてしまった。確かに彼女たちが死ねばお話は終わるのである。そういう彼女たちはたいていの場合、弱く、ずるく、己の過ちに苦しむのだけど、そういうのに頼らずにお話を書くことはできませんかね、という気分になってしまう読書体験でした。
2022/08/31
あいあい
この全集も六冊目、いつもながらハードボイルドの先達の文章に、透徹した眼に唸らされる。たとえばこんな文章。「ほとんどが若い連中だが、それぞれ個性的な服装のようでいながらどことなく似通っていた、どんな奇抜な衣装でも、それが流行になれば画一的になってしまう。流行が個性を消してくれるから、だから若者たちは安心して新宿に集まるのかもしれなかった。/個性は孤独で不安なのだ。」
2022/12/28
Kom
以前読んだ『ゴメスの名はゴメス』はあまり好みではなかったが、これは面白かった。ハードボイルドに抵抗がなくなったからかもしれないが。『幻の殺意』がベスト。
2022/08/12
まっつー(たまさか)
静かな、透徹した「眼」。素晴らしい。
2023/05/04
悸村成一
読了13冊め。図書館本。8頁×8=64頁。 (共著) [結城昌治作品集 月報] 朝日新聞社(図書館製本), 1973-74年
2023/01/25
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