監獄舎の殺人 (ミステリーズ! 新人賞受賞作品集) (創元推理文庫)
監獄舎の殺人 (ミステリーズ! 新人賞受賞作品集) (創元推理文庫) / 感想・レビュー
ゆかーん
新人作家のデビュー作品集です!前回に引き続き、今回も実に多彩な作品が目白押しとなりました!『強欲な羊』は既に文庫版を読んでいましたが、それ以外は未読だったので新鮮な感覚でした。特に面白かったのが『消えた脳病変』と、表題作にもなっている『監獄舎の殺人』です。どちらも一筋縄ではいかない、二転三転ものどんでん返しに度肝を抜かれました。特に『監獄舎の殺人』は、最後の最後でダークな結末となっているため、読み終わった後「ゾゾゾ」な気持ちが後を引きます。Kindle版にもなっているようなので、興味のある人がぜひどうぞ。
2017/06/26
さつき
ミステリーズ!新人賞受賞作作品集。初めて読む作家さんばかりで新鮮でした。『強欲な羊』は昼ドラみたいなどろどろした物語。『かんがえるひとになりかけ』は意表をつく設定が面白かったです。『サーチライトと誘蛾灯』昼間の公園はよく行きますが夜は別の世界が広がっているのかも…『消えた脳病変』の医師を目指す医学生の志しには清々しさを覚えます。『監獄舎の殺人』舞台となる幕末維新の獄舎だけでドラマチック。次回作に期待したいです。
2017/05/10
ましゃ
第6回〜第12回までのミステリーズ!新人賞受賞作品を収録した作品集。受賞作品だけあってどれも読み易く面白かった。短編という短い中に物語が凝縮されてて、どれもレベルが高い。ミステリーって大きなトリックや文章力も大事ですけど、読者を引き込む読み易さっていうのが一番大事ですねぇ。個人的な好みは三輪和音『強欲な羊』。ミステリーとして好きなのはやはり表題作の伊吹亜門『監獄舍の殺人』。その日死刑が決まっており、斬首を待つだけだった罪人が毒により殺害された。最後の一捻りが印象的でもう忘れられない。24歳で受賞、お見事!
2019/10/12
Yuki
さすがの粒揃いのミステリーズ!新人賞作品集。「強欲な羊」対照的な姉妹と召使いといういかにもな設定のイヤミス。ありがちながらも鬼気迫る語り口で魅了する。「かんがえるひとになりかけ」殺人事件の被害者が、容疑者の妊娠してる胎児として事件を語り出す奇抜さに惹き付けられる。印象的な短編。「サーチライトと誘蛾灯」昆虫採集マニアの男と公園の見回りおじさんの掛け合いがとぼけてていい。泡坂妻夫ぽいと思ったら意識されていた模様。「消えた脳病変」大学の講義で語られる患者の昏睡と消えた病変の謎。(コメント欄へ続く)
2018/10/12
くろねこ
『強欲な羊』は読んだことあったなぁ。忘れてたから読んだけどw やっぱりすきなテイスト。『サーチライトと誘蛾灯』は単作を積んでるので読み飛ばし。どれも新人賞とは思えない出来栄えで、全作面白かったので満足!
2021/10/11
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