密室と奇蹟 (J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー) (創元推理文庫)
密室と奇蹟 (J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー) (創元推理文庫) / 感想・レビュー
coolgang1957
懐かしさを持った楽しい本です😄カー自体は読んだことあるかは定かではありませんが……覚えてへんのかいヽ(´o`;中学生の頃、ルブラン、ドイル、ポーから始まり、クリスティなんかを読みあさってた。この本は、イングランドもスコットランドも違いがわからんままUK のちょっと暗くオドロオドロした雰囲気が漂う舞台に引き込まれていた、可愛かった中学生時代を思い出させてくれました。……誰がやねんヽ(´o`; まあ忠臣蔵の新解釈にはビックリでしたけどね😆
2022/06/09
geshi
カーのアンソロジーだけどそれぞれの作家が好き勝手に「俺のカー」をやっている。芦辺拓作品はラジオドラマ作家の面にフィーチャーしならではの大仕掛けの奇蹟を見せる。加賀美雅之作品はカーのやらなかった鉄道密室をやってのけ探偵の競演まであるファンサービス満点。田中啓文作品は密室を作る理由の反転や「木の葉を隠すなら~」をしっかりと踏みつつ余りの強引なカーへのひっかけに笑っちゃう。二階堂黎人作品はド直球の目張り密室とオカルト色を打ち出し不可能性を演出で見せる。
2020/08/17
ひさか
2006年11月東京創元社刊から柄刀一:ジョン・D・カーの最終定理を除き、2020年8月創元推理文庫化。芦辺拓:ジョン・ディクスン・カー氏、 ギデオン・フェル博士に会う、桜庭一樹:少年バンコラン!夜歩く犬、田中啓文:忠臣蔵の密室、加賀美雅之:鉄路に消えた断頭吏、小林泰三:ロイス役し、鳥飼否宇:幽霊トンネルの怪、二階堂藜人:亡霊館の殺人、の7つの短編。芦辺、桜庭、加賀美、二階堂のパスティーシュが面白かった。
2020/12/01
Urmnaf
当代一流の作家たちが、それぞれのカー愛を競う。正統派の贋作もあれば、自らの作風を貫いたものもあり、(こじつけもあり、)通してみれば、みなさん、カーが大好きなんだな、と。私も好きです。
2020/08/30
うさみP
ハズレのないアンソロ。正確には、06年に生誕百周年記念で単行本として発売された本の文庫版。推理小説をそれなりに読んでいるつもりだが、不思議と古典海外モノは殆ど読んだことなく(旧来の翻訳が苦手)、カーも名前を知っている程度。収録作品も、本人登場モノから現代舞台までバラエティー豊かで、カー自身を知らなくても楽しめたし、知っていればもっと面白かったのだろう。忠臣蔵を題材に使った奇作。雪の密室『閉じたる場』で何故、誅するはずだった吉良上野介が死んでいたのか。『how』と『why』を上手く接続していてよかった。
2020/11/15
感想・レビューをもっと見る