思い出列車が駆けぬけてゆく (創元推理文庫)
思い出列車が駆けぬけてゆく (創元推理文庫) / 感想・レビュー
雪紫
「今はもうない」。タイトルが凄い綺麗。今は亡き列車や路線を舞台に、ノンシリーズから瓜生夫妻にやっぱりの克郎まで(スーパーとポテトは出ません)愛を込めて出て来る辻さんの昔の様々な鉄道ミステリ群。トリックから背景、ショートショートまで様々な後味でバラエティ豊かに、ノスタルジックにその列車を教えてくれる。過ぎ去った思い出と記録に残すミステリを。個人的好みは「お座敷列車殺人号」「α列車殺人号」「郷愁列車殺人号」「オホーツク心中」「遠い日の歌、遠いレール」「終電車の囚人」で。
2023/01/30
榊原 香織
鉄道ミステリて日本独特ですかね 時間正確じゃないと成り立たないし。 最初が面白くなくて最後が面白いのはこの人らしい。 いろんなシリーズから短編寄せ集め。
2023/01/20
のんちゃん
レジェンドミステリ作家辻真先先生のデビュー50周年&卒寿記念出版の作品集。鉄道ミステリ傑作選。編者は鉄道愛好家の評論家戸田和光氏。所収の作品が1983年から2011年迄の初出となっているので、現在とは変更された点が多く若い読者は少々読みづらいかも知れない。が、その頃会社勤めをしていて、役員の出張手配が仕事の一部だった私には、時刻表を用いた謎解き等、とても懐かしい感があった。毎月机に置かれる時刻表との格闘!移動時間、料金計算等の四苦八苦から私は鉄分多めの人になったのかもしれない。昭和は遠くなりにけりだ。
2023/10/15
kitten
図書館本。レジェンド、辻さんの鉄道ミステリー短編集。恐ろしいことに、昭和の国鉄の時代から、割と最近(といっても2011年)の作品まで幅広い。時刻表とにらめっこするような話は、今ではありえないんだろうなあ。大垣夜行、ムーンライトながら、久々に懐かしい言葉を聞いた。ちょっと性的な話が多かったのが残念だけど、当時ならこれくらい当たり前なのかも。評価、星2
2024/09/12
ベローチェのひととき
妻から廻ってきた本。12編からなる短編集。1983年から2011年の間に書かれた作品集。今では姿を消した車両や、既に廃線となっている路線をテーマとした鉄道ミステリーとなっている。鉄道ファンには堪らない一冊になると思う。どの短編もそれぞれに味があったが、個人的には「遠い日、遠いレール」「轢かれる」の2作品が印象に残った。
2023/10/28
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