空色メモリ (創元推理文庫)
空色メモリ (創元推理文庫) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
ようやく読了。読み始めたら一気でした。部員の少ない文化系は部室にだって苦労する。かつての、倉庫みたいだった高校の生徒会室を思い出した。非モテ系男子のうろたえる姿は、今も昔もどっこいどっこいなんだよなぁ。基本は青春小説だけど、いつのまにかミステリチックになっていくのが、創元推理文庫らしいところ。体形のせいもあって、理不尽だけどマウント取られがちな「おれ」こと桶井陸。一連の出来事がついにはラスト近くで大事件になってしまう。彼が部員でもないのに文芸部に一生懸命なところが読んでいて頼もしい。それもまた青春。
2024/01/09
kera1019
やっぱり越谷さんの小説はどれをとっても登場人物が可愛い。この本も40過ぎのオッさんには眩しすぎるくらい可愛い登場人物ばっかりでした… 伏線の張り方も肩に力が入ってないっていうか、人物を描く時のスパイスというか、余分な憶測を挟まずにすんなり読めるのが好きです。ちょっとした疑問が先を読む楽しみというか途中でやめられない楽しさがありました。
2014/11/11
た〜
ニヤニヤが止まらない。もてない友達の恋にまつわる騒動に巻き込まれるやっぱりもてない主人公。の筈が事件の方向が?とにかく青春まっしぐら
2012/06/25
nins
学園青春ものらしい爽やかさ。ちょっとした騒動と淡い恋心もブレンドした清々しい青春小説。たっと一人の文芸部。ハカセと部員でもないのに文芸部に顔を出している陸。体重98キロの陸はクラスメイトからブーちゃんと呼ばれるのが嫌なコンプレックスを持つ。そんなハカセと陸の文芸部に突如現れた可愛い新入生の野村さんとサキ。陸が日々のことを綴った秘密の文章「空色ファイル」とう名のついたUSBメモリで窮地に立たされる陸。そして陸の元に届いたメール。4人の関係。小さな謎と嘘。最後までニヤッとさせる展開。読了後も心地いい。
2013/02/22
おかむー
たったひとりの文芸部員ハカセの物語を「ブーちゃん」こと涌井陸が描いた日記的な雑文を記録したUSB『空色メモリ』。新入部員、野村愛美が加わることによって冴えないふたりの日常が動き始め…。全編をとおして軸になっているのは青春時代ならではの『こっぱずかしい』アレやコレ。10年、15年後に思い出したら身もだえする、この時期にしかないもだもだ感に読んでいるこちらもくすぐったいやらにやけるやらでとても微笑ましいですな。初登場時にはその他大勢のひとりだったサキが最後にはヒロインに収まった展開も楽しめた『よくできました』
2014/06/06
感想・レビューをもっと見る