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ただし、無音に限り (創元推理文庫 M お 14-1)

ただし、無音に限り (創元推理文庫 M お 14-1)

ただし、無音に限り (創元推理文庫 M お 14-1)

作家
織守きょうや
出版社
東京創元社
発売日
2021-12-20
ISBN
9784488412210
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ただし、無音に限り (創元推理文庫 M お 14-1) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

霊能力者が活躍する小説や漫画は多いが、ぼんやりと霊を視ることしかできない主人公は初めてだろう。推理力も大したことがないのに私立探偵になるなど、ミステリの謎解き役としては極めて頼りない。しかし偶然知り合った優秀な中学生の助けを得、視えたものから解決のヒントを探り出す「無能な探偵と優秀な助手」パターンで展開する物語であり、どちらも明確に自分を律するキャラという設定なので思わず微苦笑を誘われるユーモアに満ちている。それだけに「次は何をやらかすのか」と興味をそそられ、続きを読みたくなる点は小説として成功している。

2022/09/04

ベイマックス

二つの推理物が掲載。主人公の探偵は、霊が見える。見えると言っても、ぼんやりとであるし、死んだ場所がほとんどなど条件がある。そんな条件下で事件を解きほぐしていく。面白い仕上がりでした。

2023/04/11

aquamarine

亡くなった方の記憶を視ることができる探偵の特殊能力ミステリ。資産家の老人の死は本当に自然死だったのか?老人の目を通して視たものを元に彼は推理を…となると聞こえはいいが、この探偵が微妙にポンコツでせっかく視たものをうまく使えないため、物語は想像以上にふわりと進む。老人とともに住んでいた中学生とのやり取りが優しく、連作の形となる二話目まで含め、人が死んでいるミステリにもかかわらず読み心地も柔らかい。中学生の彼が成長して相方となるのも楽しそうだし、知人の弁護士でもスピンオフができそうなので、続きを期待したい。

2022/01/09

美紀ちゃん

「花束は毒」がかっこよくて強烈なインパクトだったので、織守きょうやさんの本を読んでみたかった。 探偵もの。連作短編集2作。どちらも面白かった。 楓くんが好青年で好き。 主人公の天野春近は、推理は今ひとつだが、なんと死者の見たものが視えるという特殊な能力を持っている。 ①犯人がわからず、着地点にとても驚いた。 意外性が心地よい。 ②どういうことなのか?わからずワクワクした。 推理は下手でも、先にこれは殺人事件!とわかっているなら推理しやすい。ラストの意外性にビックリした。 このシリーズをまた読みたい。

2022/04/10

ゆのん

小説の世界の名探偵に憧れて探偵になった天野が主役の物語。この主人公、ある特殊能力を持っている探偵。故によくある探偵物とはちょっと違う推理が綴られている。そして、この特殊能力だが決して万能では無いところが読者の推理意欲を掻き立てる。本作では2つの事件が取り上げられているが、1話目に登場する中学生の楓がとても良い味を出している。あたまが良く、冷静で一見可愛気の無い様に見えるが探偵・天野にツンデレな感じで懐いている所がとても気に入った。是非とも続編を書いて頂きたい。

2021/12/18

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