KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

女王国の城 下 (創元推理文庫)

女王国の城 下 (創元推理文庫)

女王国の城 下 (創元推理文庫)

作家
有栖川有栖
出版社
東京創元社
発売日
2011-01-28
ISBN
9784488414061
amazonで購入する Kindle版を購入する

女王国の城 下 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

W-G

面白かった。犯人指摘に至るロジックも、間違いなく好みだが"なぜ犯人はそこまで拳銃の使用に拘ったか?"の一点だけどうしても腑に落ちない。ここが解消されない事には、全てが探偵に事件を解決させる為に、逆算して事件を組み立てているような違和感を残す。フーダニットはこの匙加減が難しい。複数の事件と主要メンバーの活躍の多さ、青春度も高めと、好要素タップリにも関わらず、この一点で私の中では『孤島~』『双頭~』に一歩及んでいない。但し、読みごたえと読みやすさは抜群で、しっかり満足度を稼いでくれてもいる。最終長編熱望。

2016/11/26

nobby

何か不思議に気軽に微笑ましく楽しめた上下巻での800頁強。教団の殺人を隠すべく理不尽さ極まりない対応にイライラするばかりだが、必死さが時に破天荒に繋がる脱走劇はコミカルさも加わり面白い。全く置き去りでの「読者への挑戦」以降の江神による颯爽とした真相解明はお見事!聖洞や消えた女児、11年前の殺人など怪しくも意味を探し得ない事柄が絡み合っていくのは感動もの。エピローグでようやく明らかになる教団の抱えていた事態には反面了承。江神の犯人に重ねる想いと自らの境遇に決着をつける様に、アリス曰くな性“寂”説が心に響く。

2018/03/20

🐾Yoko Omoto🐾

後半はEMCメンバー冒険大活劇の如し展開から畳み掛けるように収束へ。ロジックの完成度では「双頭の悪魔」がやや優勢に感じるが、提示された全ての手掛かりが真相に向けて一直線上に並び、一つ一つ論理的且つ堅実に潰されていく様は前作に引けを取らぬほど美しい。その推理には憶測こそあれど曖昧さが微塵もないからだ。また真相は犯人当てにとどまらず、教団自体の謎も含まれておりラストまで気を抜けない贅沢さ。「わが身を切って犯人を射た」江神さんが教団を訪れた理由に最も驚かされ、最終章に向けての扉が確実に開かれた音を聞いた…。

2014/09/25

yu

Kindleにて読了。結末が気になって気になって。裏切らない王道ミステリー。殺人事件の裏でそんな事が。。。純粋にペリパリを信じている純粋な信者達だったなぁ。犯人を除いて。

2018/04/11

ちょろこ

出たくない一冊。外部との連絡さえもとれない城での軟禁状態。そして銃声響き渡る次なる事件。協会は何か重大な事情を抱えているのか、もどかしさがつのるけれどじっくり味わいたい時間。時折挟まれるマリアパートは心情描写に詩的さも感じられる美しさ。不思議なマチが出てくる話、UFO談義、どれも飽きない面白さで物語の城から出たくない気持ちに。そんな時間が流れる傍らでやっぱり江神さんは全てを…。犯人は今ここにいます。走る緊張感、速る知りたい感。鮮やかな名推理に大満足。EMCメンバー、改めて良いな。時を止めたいぐらい好き。

2021/12/29

感想・レビューをもっと見る