サマー・アポカリプス (創元推理文庫)
サマー・アポカリプス (創元推理文庫) / 感想・レビュー
セウテス
矢吹駆シリーズ第2弾。中世異端カタリ派の聖地を舞台に、ヨハネ黙示録の見立て殺人、古城の密室、隠された秘宝とミステリーには最高の設定です。パリにて駆とナディアが狙撃される展開から、遺体は何故二度も殺されたのか、密室の側で死んでいた馬の謎と、推理する上では興味在る流れです。このシリーズは本格推理と思想対決を、融合させた物語が特徴なのですが説明が長すぎます。思想の二者択一的な考えも理解しずらい、トリックやその真相のあばき方など、シンプルなミステリーの方が楽しめたと思う。前作の説明が在る事も問題かなと思います。
2015/07/24
ALATA
矢吹駆シリーズ、2作目。南仏にカタリ派遺跡発掘調査に赴いたカケルとナディア。友人のジゼルの元に「カタリ派の秘宝を狙うものは呪いがかかる」と脅迫状が届いく。 本作も女教師シモーヌとの思想対決に難儀するも、‘ヨハネ黙示録の見立て殺人,‘異端キリスト教の秘宝伝説,など大好物の謎解きにワクワクします。★5※前作続き、非常に読みにくい。でも「早くね、カケル!」ゆっくり走り出した自転車に飛び乗るナディアの姿に少し救われた感。
2021/11/28
おりん
バイバイ、エンジェルの続編。良作。先にバイバイ、エンジェルを読んでから本書を読むことをお勧めする。でないと話について行きづらい部分がある。キリスト教から派生し、中世ヨーロッパで弾圧されて姿を消したカタリ派の人々が隠したとされる秘宝と、連続殺人を絡めた本格ミステリ。カタリ派についての記述が濃く、中世ヨーロッパ史が好きな人にはより深くこの作品を楽しめると思う。僕にはちょっとついていくのが大変だったが、それでも面白かったのでミステリが好きなら退屈はしないだろう。
2017/12/05
ちくわ
まごうことなき本格探偵小説!!殺人事件にカタリ派の秘宝さらに思想対決とそれぞれの要素がしっかり結び付いてて読みごたえ抜群です。大満足!シモーヌとの思想対決は見事だと思いました。駆自身の思想も前作よりはまだ理解できたし、、、?トリックは少々気になる部分がありますがそれでも完成度の高い作品でした。こういった作品は大好物だとあらためて思う
2016/12/04
kate
黙示録に見立てた連続殺人や密室の謎など本格のツボを押さえた作品。ただ思想・哲学的な面は前作より稚拙になっており読むのが辛かった(>_<)そして探偵役のカケルがますます"謎を解く為の装置"となっており人間性が消されています。二者択一を迫る思想もどうかと思いますね(^_^;)
2014/06/16
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