群衆の悪魔 上 (デュパン第四の事件) (創元推理文庫)
群衆の悪魔 上 (デュパン第四の事件) (創元推理文庫) / 感想・レビュー
セウテス
【オーギュスト デュパン、オマージュ作品】上巻。パリ二月革命前夜、群衆に軍隊が発砲、多くの被害者を出した。その時詩人シャルルは、最初の銃弾が群衆の中で取材活動をしていた新聞記者を狙い、後方から撃たれたものである事を目撃し、デュパンに狙撃者の捜査を依頼する。フランス革命を舞台に実在の歴史上の人物たちが、まるで見てきた如く生き生きと描かれている。デュパンは私の持っていたイメージと何故か違うのだが、歴史と創作がこれ程自然に交ざり合っているとは驚異的だ。しかし文学的小説論など、難し過ぎて読むのが大変である。
2020/10/24
春風
雑踏のなかで、人と人は肉体として無限に接近し、同時に心と心は無限に離れている。それを快適だと感じ、人込みのなかで陶然とする異様な種族。彼らには街角が阿片窟になる。雑踏の中毒者。それが、ようするに群衆の人なんです---私は少し違う文句を考えましたよ。…群衆とは社会秩序の解体の表現である、とね。
2019/10/28
ホームズ
オーギュスト・デュパンの第4の事件。講談社文庫版で昔読んだけど内容は完全に忘れていた(笑)七月革命、二月革命、バルザック、ルイ=フィリップなど歴史の教科書のような始まりから事件が起きますがなんだか事件以外の話が多すぎて・・・。しかも難しいから・・・。読んでいると面白いんですがなんだか体力のいる読書になってしまった(笑)
2011/05/12
旅猫
再再読。やはり面白い。以前よりはフランスの歴史が分かって読めた、気はする。
2014/12/31
旅猫
とても好きな作品だったので再読。ポーのオマージュ、魅力的な謎の呈示がさすがだと。フランスのこの頃の歴史にもっと詳しければ、より楽しめるのでしょうけれどね。
2013/10/03
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