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キッド・ピストルズの冒讀: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-2)

キッド・ピストルズの冒讀: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-2)

キッド・ピストルズの冒讀: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-2)

作家
山口雅也
出版社
東京創元社
発売日
1997-02-01
ISBN
9784488416027
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キッド・ピストルズの冒讀: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-2) / 感想・レビュー

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Tetchy

堕落し、腐敗した警察の代わりに民間の私立探偵が活躍し、<探偵士>なる称号が設立され警察より優先的に捜査を行使できるパラレル・ワールドを設定することで作者は本格ミステリに付きまとうある不自然さを見事にクリアしている。それは現実世界ではあり得ない、探偵が捜査に介入する不自然さ。事件を解決するのはそれら探偵士でなく、堕落した警官であるキッド・ピストルズというパラドックス。本格ミステリの異端児が放つミステリは異端な世界を描くことで実は至極真っ当な世界を描く、つまり―に―を掛けると+になることを証明した作品なのだ。

2019/09/02

セウテス

キッド・ピストルズシリーズ第1弾。パラレルワールドの英国を舞台に、パンク族の刑事キッドと相棒ピンク・ベラドンナの活躍を描く4短編。特徴としては、マザーグースをもとにした童謡殺人ミステリである事だ。主人公より権限の在る探偵が成り立つ世界であり、警察なのにパンクという様なハチャメチャな設定自体も中々面白い。ですが本作の真髄は、読み返してみるとしっかり伏線が張られており、謎解きを堪能するには絶品である事だ。私自身のミステリへの関わりとダブらせて、巻末の山口氏のマザーグースミステリへの考察は、たいへん貴重に思う。

2018/06/22

ダイ@2019.11.2~一時休止

キッド・ピストルズその1。短編集。探偵の地位が高く、警察の地位が低い空想の異国の話。刑事である主人公のキッドとピンクのふたりのキャラがいい。

2013/10/31

オーウェン

キッド・ピストルズシリーズ初読み。 七色に染めたモヒカンのキッド・ピストルズ刑事と、三色の髪のピンク・ベラドンナが事件に挑む。 英国が舞台であり、マザーグースが元になる童謡殺人を推理していく。 世界観がある種ぶっ飛んでおり、4つの中編集だが、動物園の延長が殺されていた横にカバの死体があったりなど。 基本マザーグースがヒントになっていたり、展開であったりする。 だから意外と正当な謎解きも多い。 キャラの特徴やセリフなどでも笑わせてくるので、4つとも楽しめて謎解きできた。

2023/06/03

kate

警察の腐敗が進み探偵の地位が警察官より上に置かれたパラレルワールドの英国でパンク刑事キッドがマーザーグース的殺人事件を解決していく短編集。登場人物や事件が奇抜ではあるものの中身はしっかりとした本格ミステリで楽しめる作品。ただキッドのパンク刑事という設定はあまりいかされてないかも。相棒?のピンクのキャラは良かった。

2014/06/22

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