キッド・ピストルズの妄想: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-3)
キッド・ピストルズの妄想: パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫 M や 1-3) / 感想・レビュー
セウテス
【キッド・ピストルズ】シリーズ第3弾。探偵がエリートで警察を従えて捜査にあたる世界で、下っ端の刑事キッドとピンクのコンビが、探偵のお株を奪う活躍をする中編3作品。本作の特徴は「狂人の論理」、私達が普通に推理するには当てはまらない動機などを、明らかにする事である。逆に天才と言えるのかも知れないが、きちんと伏線が張ってあり通常の考え方とは違う理屈を、なんとか理解しようとする推理は案外楽しめる。犯人はこの人物しかいないと推理出来た後、何故なのかの解答に驚き唖然となる。特別なミステリとして、価値在る一冊だと思う。
2020/02/27
ダイ@2019.11.2~一時休止
キッド・ピストルズその3。短編集。ノアの最後の航海・永劫の庭なんかがイイ。
2013/11/01
karatte
再読。このシリーズ、『最低の帰還』だけ未読なのだが、読んだ中ではこれが文句なしのナンバーワン。探偵が優遇されるパラレル英国なのに、肝腎の謎解きは下っ端の不良パンク刑事に毎回出し抜かれるという楽しい倒錯感は一層磨きがかかっている。手強い真犯人に思わぬ苦戦を強いられ、後期クイーン問題にも通じるであろう「ノアの最後の航海」、壮大な庭園を舞台に繰り広げられる宝探しと死体の謎に荘厳さすら覚える「永劫の庭」と読みどころは多いが、どれか一編を選べと言われたら「神なき塔」。珍しくシリアスなラストも含め、凡てが一級品。
2018/07/25
lucifer
〝パンク界のアダムとイブ〟キッド・ピストルズ&ピンク・ベラドンナシリーズ3作目。パンクスは細身のイメージだったので、ピンクが豊満なワガママボディであることを初めて知ったことが最大の驚き。今作では、全体的に『狂人の理論』がベースとなってパラレル英国ならではの事件を、見た目に反してインテリなパンクスのキッドが妄想を駆使し、探偵士の鼻を明かす爽快感はたまらない。特に、ピンクが張り切って推理を披露(間違えてたけど)してた「永劫の庭」が1番面白かった。
2024/05/31
ステビア
「狂人の論理」がテーマ。Whydanit を楽しもう。キッドはいいキャラした兄ちゃん。かっこいい。
2015/08/22
感想・レビューをもっと見る