續・日本殺人事件 (創元推理文庫 M や 1-5)
續・日本殺人事件 (創元推理文庫 M や 1-5) / 感想・レビュー
セウテス
【探偵トーキョー・サム】シリーズ第2弾。外国人から観た誤った日本観の面白さと、スモウ・レスラーの世界を舞台としながらも、各所で日本の様々な和が描かれる「巨人の国のガリヴァー」。相撲や和の世界観に興味が無いと、入り込めない読書になるかも知れないが、本来は日本人だからこそ楽しめる物語だと思う。「実在の船」は、京極夏彦氏の「鉄鼠の檻」と同じく、禅の世界でミステリを表した作品。理解はするが、全くもって納得は出来ない論理。ミステリはシンプルだからこそ好きな小説なのだが、作る側ならではの葛藤が在ると言う事だろうか。
2022/08/20
ステビア
今作では力士と禅がテーマ。「実在の船」は哲学的な短編で、疲れた。
2015/08/11
K
今作も面白かった。「巨人の国のガリヴァー」は前作同様、パラレルジャパンでのサムの活躍が描かれててよかったけど、「実在の船」...うーん、難しい。今までと毛色が違った作品なだけにどう読んだらいいかわからないまま読んでしまった。。
2013/11/15
霧島
いかにも外国人が考えてそうなコテコテの“ニッポン”を舞台にした連作短編集の続編。「うわー日本のこと思いっきり勘違いしてるわー」と肩の力を抜いて楽しみたかったのだが、二篇目「実在の船」があまりに難解で本を閉じる時にはもうぐったり。わかるようでよくわからない真相といい、今まで楽しげに描かれてきた世界観がガラガラと崩れ落ちていくラストといい、読み終えてからもすごくモヤモヤする…。せっかくならサムがコミカルに活躍する作品をもっと読んでみたいと思うのだが、この作品の終わり方を読むにこれにてシリーズは終幕かな…。
2017/12/08
浅木原
アイエエエエエ…。ニンスレのご先祖様的愉快なパラレル日本ミステリだった前作を受け継いだスモトリ・ミステリ「巨人の国のガリヴァー」は前作同様に楽しんだんだけど、続く「実在の船」に頭がしめやかに爆発四散。哲学の真似をすれば実際哲学。ゼンモンドー! 西欧的なミステリの論理に対するアンチテーゼとして禅を導入することで論理を解体した結果としてメタに落ちていくこの話はつまり日本的不合理と西欧的合理性の対立の狭間に生まれた深淵におーいでてこーいと叫ぶかのごとし。自分で言ってて意味がわからない。グワーッ!
2015/02/25
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